ADKホールディングスの
前社長 植野伸一被告(69)は、
東京大会のスポンサー
契約などに関して便宜を
図ってもらう
目的で、
組織委員会の
元理事、
高橋治之被告(78)に
およそ1400
万円の
賄賂を
渡した
贈賄の
罪に
問われています。
東京地方裁判所で開かれた初公判で、植野前社長は「間違いありません」と述べ、起訴された内容を認めました。
検察は、冒頭陳述で「ADK側は高橋元理事の会社と毎月コンサルタント料を支払う契約を結び、スポンサー契約に関する業務を請け負う後押しを繰り返し依頼していた」と述べました。
また「ADK側は、最低5社のスポンサー獲得を目指していたが、前社長がみずから営業しても見込みが立たず難航していた。焦りを感じ、会食の場で元理事に『どうか助けてください』などとスポンサー企業の紹介を依頼し、元理事は『おう、わかった』と応じた」と、元理事との具体的なやり取りを明かしました。
東京大会をめぐる汚職事件では、受託収賄の罪に問われている高橋元理事をはじめ、業界大手の5つの企業の創業者や経営トップら合わせて15人が起訴されています。
ADK HD前社長「信頼を損ない 深くお詫び」
裁判のあと、ADKホールディングスの
植野伸一前社長は
コメントを
出しました。
「皆さまの信頼を損なうこととなり、深くお詫び申し上げます。起訴内容を真摯(しんし)に受け止め、次回以降の公判にも誠意をもって臨む所存です」としています。