山本投手は本拠地ロサンゼルスで行われたロッキーズ戦に、中5日で先発登板しました。
前回の登板で3月以来となる2敗目を喫した山本投手は、1回、ツーベースヒットとフォアボールで2アウト一塁三塁とピンチを招きましたが、後続のバッターから低めのスプリットで空振り三振を奪い、無失点で切り抜けました。
しかし、2回は先頭バッターにツーベースヒットを打たれたあと、1アウト三塁から犠牲フライで1点を先制されました。
そのウラにドジャース打線が2点を奪って逆転に成功すると、山本投手は4回に、低めのスプリットと150キロを超える速球で2者連続三振を奪うなど追加点を許しませんでした。
4対1とリードした6回は、得点圏にランナー2人を背負ったものの、変化球を効果的に使って無失点でしのぎ、この回を抑えてマウンドを降りました。
山本投手は6回を投げて1失点、球数は移籍後最多となる101球、打たれたヒットが7本、フォアボールが1つ、7つの三振を奪う力投を見せました。
試合はドジャースが4対1で勝って、山本投手が勝ち投手となり、6勝目を挙げげました。
一方、大谷選手は、3回の第2打席でフォアボールを選び、出塁したあと、二塁へ今シーズン14個目の盗塁を決めました。
これで、大谷選手は大リーグ7年目で通算100盗塁に到達しました。
さらに7回の第4打席では、力強い速球をセンター前にはじき返して、2試合ぶりのヒットをマークし、この試合は3打数1安打、フォアボールが1つで、打率は3割2分6厘となっています。
山本由伸「ストレートでカバーできた」
山本投手は、再三ピンチを背負いながらも最少失点に抑えたピッチングを振り返り、「粘りのピッチングになったが、ピンチになっても、とにかくホームにかえさないように、バッターと勝負することを心がけた。球数が多くなったが、なんとかぎりぎり抑えられた」と話しました。
この試合は序盤から変化球のコントロールに苦しみ、投球の中でストレートの割合が54%と、今シーズンの平均よりも2割近く高くなりました。
これについて山本投手は「ストレートはファウルボールになるなど相手がしっかりとらえられてはいなかった。変化球が一発でうまく投げられなかったので、きょうはストレートでカバーできた」と話していました。
また、2回のマウンドに上がった際にスパイクのひもが切れていることに気づいて、一度ベンチに戻るアクシデントがありましたが、山本投手は「試合前から切れそうなのはわかっていたが、試合の日はずっと同じスパイクを使っていて、しっくりきていたので、もう1試合粘ろうと思っていた。切れる予感はしていて、ちゃんと替えのひもをいすの上に置いていた」と笑顔で明かしていました。
大谷翔平 6月に好成績 今季も結果残せるか
大谷選手は、大リーグでの過去6シーズンを月別で見ると、6月に打率3割3分6厘、ホームラン43本と最もいい成績を残しています。
2021年の6月には、大リーグで自身初の月間MVPを獲得したほか、アメリカンリーグのホームラン王に輝いた昨シーズンも、6月に打率3割9分4厘、ホームラン15本、29打点と、圧倒的な成績を残しました。
今シーズンは、5月、けん制球が当たって左ふとももの裏を痛めた16日までは月間の打率が4割3分2厘と絶好調でしたが、この試合の翌日からは2割4厘と、思うようなバッティングができていません。
その一方で、大谷選手は6月最初の1日の試合で3打数1安打、大リーグ通算100個目の盗塁を決めるなど、痛めた太ももの不安を払拭(ふっしょく)するプレーを見せました。
得意の6月に入り、バッティングの調子を上げて、例年どおりの結果を残すことができるか、大谷選手のシーズン全体の成績を左右する注目の1か月がスタートしました。