日本新聞: ことしの「骨太の方針」原案感染症への対応より強力な体制で

ことしの「骨太ほねぶとの方針ほうしん」原案げんあん感染かんせん症しょうへの対応たいおうより強力きょうりょくな体制たいせいで

Jun 9, 2021 19:06 2

Furigana

政府せいふの経済けいざい財政ざいせい諮問しもん会議かいぎでことしの「骨太ほねぶとの方針ほうしん」の原案げんあんが示しめされました。新型しんがたコロナウイルスを踏ふまえた感染かんせん症しょうへの対応たいおうとして、緊急きんきゅう時じはより強力きょうりょくな体制たいせいや司令しれい塔とうのもとで対策たいさくを推進すいしんするとしています。

それによりますと、新型しんがたコロナウイルスを踏ふまえた感染かんせん症しょうへの対応たいおうとして緊急きんきゅう時じはより強力きょうりょくな体制たいせいや司令しれい塔とうのもとで対策たいさくを推進すいしんし、治療ちりょう薬やくやワクチンの速すみやかな実用じつよう化かや接種せっしゅ体制たいせいの確保かくほに向むけて実効じっこう性せいのある対策たいさくを講こうじられるよう法的ほうてき措置そちを検討けんとうするとしています。

また、「こども庁ちょう」を念頭ねんとうに子こどもに関にかんするさまざまな課題かだいに対応たいおうできる行政ぎょうせい組織そしきを創設そうせつするため、早急そうきゅうに検討けんとうに着手ちゃくしゅすることや多様たような働はたらき方かたの実現じつげんに向むけて希望きぼうすれば週しゅうに3日にち休やすめる「選択せんたく的てき週休しゅうきゅう3日にち制せい」の導入どうにゅうを促うながし普及ふきゅうを図はかるとしています。

一方いっぽう、財政ざいせい健全けんぜん化かをめぐっては2025年度ねんどに国くにと地方ちほうを合あわせた『基礎きそ的てき財政ざいせい収支しゅうし』を黒字くろじ化かするとした目標もくひょうを堅持けんじするとしながらも、今年度こんねんど内ないに新型しんがたコロナウイルスの経済けいざい財政ざいせいへの影響えいきょうを検証けんしょうし、結果けっかを踏ふまえて目標もくひょう年度ねんどを再さい確認かくにんするとしています。

会議かいぎで、菅かん総理そうり大臣だいじんは「新型しんがたコロナ対策たいさくに最さい優先ゆうせんで取り組とりくみながら特とくにグリーン、デジタル、地方ちほう、子こどもの4つの課題かだいに重点的じゅうてんてきな投資とうしを行おこない、長年ながねんの課題かだいに答こたえを出だし力強ちからづよい成長せいちょうを目指めざす」と述のべました。

政府せいふは原案げんあんをもとに与党よとうと調整ちょうせいを行おこない来週らいしゅう、閣議かくぎで決定けっていする方針ほうしんです。

財政ざいせい健全けんぜん化か目標もくひょう堅持けんじも達成たっせいは険けわしく

「骨太ほねぶとの方針ほうしん」の原案げんあんには財政ざいせい健全けんぜん化か目標もくひょうを堅持けんじすることが盛り込もりこまれましたが、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで財政ざいせいが急速きゅうそくに悪化あっかするなか目標もくひょう達成たっせいの道筋みちすじは一段いちだんと険けわしくなっています。

政府せいふの財政ざいせい健全けんぜん化か目標もくひょうは政策せいさくに充あてる経費けいひを国債こくさいなどに頼たよらず、税収ぜいしゅうなどでどれだけ賄まかなえるかを示しめす「基礎きそ的てき財政ざいせい収支しゅうし」を国くにと地方ちほうを合あわせて2025年度ねんどに黒字くろじ化かすることを掲かかげています。

しかし、新型しんがたコロナウイルスへの対応たいおうで歳出さいしゅつが急激きゅうげきに膨ふくらみ、税収ぜいしゅうが落ち込おちこんだことで財政ざいせいが急速きゅうそくに悪化あっかし、目標もくひょう達成たっせいの道筋みちすじは一段いちだんと険けわしくなっています。

内閣ないかく府ふがことし1月つきに示しめした最新さいしんの試算しさんでは、今年度こんねんどが実質じっしつで年間ねんかん4％程度ていど、来年度らいねんどは3.6％程度ていどなど高たかめの経済けいざい成長せいちょうが続つづく想定そうていでも2025年度ねんどの「基礎きそ的てき財政ざいせい収支しゅうし」は7兆ちょう3000億おく円えんの赤字あかじで、黒字くろじ化かの実現じつげんは目標もくひょうより4年ねん遅おそい2029年度ねんどにずれ込ずれこむとしています。

このため今いまの目標もくひょうを達成たっせいするには、新型しんがたコロナを早期そうきに収束しゅうそくさせて経済けいざいを成長せいちょう軌道きどうに戻もどし税収ぜいしゅうを増ふやしていくことに加くわえ、歳出さいしゅつを抑おさえる抜本ばっぽん的てきな対策たいさくに踏み込ふみこむことなどが避さけられない状況じょうきょうにあります。

一方いっぽう「骨太ほねぶとの方針ほうしん」の原案げんあんでは今年度こんねんど内ないに新型しんがたコロナウイルスの経済けいざい財政ざいせいへの影響えいきょうの検証けんしょうを行おこない、その結果けっかを踏ふまえ目標もくひょう年度ねんどを再さい確認かくにんするとしています。

検証けんしょう結果けっかによっては2025年度ねんどに「基礎きそ的てき財政ざいせい収支しゅうし」を黒字くろじ化かするという目標もくひょうの達成たっせい時期じきが先さき延のばしとなる可能かのう性せいもあり、その行方ゆくえが焦点しょうてんとなります。

西村にしむら経済けいざい再生さいせい相しょう「分析ぶんせきや検証けんしょうを経へて方向ほうこう性せいを出だしていきたい」

西村にしむら経済けいざい再生さいせい担当たんとう大臣だいじんは記者きしゃ会見かいけんで「骨太ほねぶとの方針ほうしん」の原案げんあんに盛り込もりこまれた感染かんせん症しょうに対応たいおうするための強力きょうりょくな体制たいせいや司令しれい塔とうについて「どうやって感染かんせん症しょうを抑おさえていくのか考かんがえていかなければならないし、今回こんかい、病床びょうしょうや医療いりょう人材じんざいの確保かくほについてもさまざまな経験けいけんをした。今いまはまだ緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんのもとで各省かくしょうが全力ぜんりょくで対応たいおうしているところなので、今後こんごさまざまな分析ぶんせきや検証けんしょうを経へて方向ほうこう性せいを出だしていきたい」と述のべました。