일본어 뉴스: 「どこまで悪化すれば救急車呼べる？」呼んでも自宅に戻され…

「どこまで悪化あっかすれば救急きゅうきゅう車しゃ呼よべる？」呼よんでも自宅じたくに戻もどされ…

Jun 9, 2021 18:06

Furigana

緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされている北海道ほっかいどう。中なかでも感染かんせん者しゃが多おおい札幌さっぽろ市しで、自宅じたくで療養りょうようした男性だんせいが、療養りょうよう中ちゅうに感かんじていた不安ふあんを語かたりました。

頭痛ずつうやせきがひどくなり、熱ねつも上あがり、嗅覚きゅうかくもなくなっていく中なか、いったい症状しょうじょうがどこまで悪化あっかすれば、自分じぶん自身じしんで「救急きゅうきゅう車しゃを呼よぶ」と判断はんだんしたらいいのか。

しかし、実際じっさいに救急きゅうきゅう車しゃを呼よんだら、歩あるくのも苦くるしい中なか、自宅じたくに戻もどるようにと言いわれ…。

体験たいけんを語かたることで、多おおくの人ひとにコロナへの注意ちゅういを呼よびかけたいと、実名じつめいでの取材しゅざいに応おうじてくれました。

自宅じたく療養りょうよう中ちゅう、息苦いきぐるしさ、たんに血ちが混まじり…

札幌さっぽろ市しの弁護士べんごし、中村なかむら憲昭のりあきさん（49歳さい）が体調たいちょうに異変いへんを感かんじたのはことし5月つき16日にちでした。

熱ねつが37度ど3分ふんありましたが、保健所ほけんじょのPCR検査けんさはすぐに受うけられませんでした。

このため医療いりょう機関きかんで検査けんさを受うけたところ5月つき18日にちに陽性ようせいが確認かくにんされ、医療いりょう機関きかんを通をつうじて保健所ほけんじょから自宅じたくで療養りょうようするよう伝つたえられました。

療養りょうよう中ちゅう、症状しょうじょうは徐々じょじょに悪化あっか。

息苦いきぐるしさを感かんじ、たんには血ちが混こんじるようになりました。

発熱はつねつが始はじまってから5日にち目めの5月つき20日にちには頭痛ずつうやせきがひどくなり、食事しょくじができなくなりました。

熱ねつは38度ど3分ふんまで上あがっていました。

翌よく5月つき21日にちには嗅覚きゅうかくもなくなり、毎朝まいあさ、飲のんでいたオレンジジュースや香水こうすいの匂においも感かんじなくなっていたといいます。

中村なかむら憲昭のりあきさん

「せきがとにかくつらい。ぜんそくのヒューヒューゼーゼーという感かんじではないが、1度ど咳き込せきこむとせきが10秒びょうくらい止とまりませんでした」

容体ようだいの悪化あっかを自分じぶんで判断はんだんできるのか

当時とうじ、中村なかむらさんが最もっとも不安ふあんに感かんじていたのは、容体ようだいの急激きゅうげきな悪化あっかを自分じぶんで判断はんだんして対応たいおうできるのかということでした。

発熱はつねつから8日にち目めの5月つき23日にち、保健所ほけんじょから貸与たいよされたパルスオキシメーターで「酸素さんそ飽和ほうわ度ど」が90％を下回したまわりました。

体内たいないに酸素さんそをどの程度ていど取り込とりこめているかを示しめす値ねで、正常せいじょう値ちは96％以上いじょうとされ、厚生こうせい労働ろうどう省しょうの「診療しんりょうの手引てびき」では93％以下いかで酸素さんそ吸入きゅうにゅうが必要ひつようとしています。

このため保健所ほけんじょの助言じょげんを受うけて救急きゅうきゅう車しゃを呼よびましたが、車内しゃないで改あらためて「酸素さんそ飽和ほうわ度ど」などを測定そくていした結果けっか、深刻しんこくな状況じょうきょうではないと判断はんだんされ、自宅じたくでの療養りょうようを続つづけるよう伝つたえられたのです。

中村なかむら憲昭のりあきさん

「医療いりょうもひっ迫ひっぱくしているので事情じじょうは理解りかいしているが、救急きゅうきゅう車しゃに乗り込のりこむまでのわずかな距離きょりでもかなり苦くるしく、自宅じたくに戻もどってくれと言いわれたときはつらかった。1度ど、搬送はんそうを断ことわられると次つぎはどういうタイミングで呼よんだらいいのか、自分じぶんの体調たいちょうが入院にゅういんするほど重じゅう篤あつしではないのではと迷まよいが生しょうじました」

薬くすりについての説明せつめいもなく

中村なかむらさんは、食欲しょくよくが出でるよう工夫くふうした食事しょくじを自宅じたくまで提供ていきょうしてもらったことに感謝かんしゃしながらも、陽性ようせいが確定かくていしてから数すう日間にちかん、保健所ほけんじょからせき止せきとめなどの薬くすりが処方しょほうできることについて説明せつめいがなく、薬くすりがすぐに手てに入はいらなかったことも不安ふあんに感かんじたといいます。

現在げんざいは症状しょうじょうが落ち着おちつき、自宅じたくでの療養りょうようも解除かいじょされましたが、不安ふあんが尽つきなかった当時とうじの体験たいけんを振り返ふりかえって改あらためて感染かんせん対策たいさくの大切たいせつさを感かんじています。

中村なかむら憲昭のりあきさん

「対策たいさくは徹底てっていしていたし、油断ゆだんはしていなかったが、感染かんせんしてしまった。対策たいさくをしすぎることはない。少すこしでも異変いへんを感かんじたらすぐに保健所ほけんじょに連絡れんらくをとり、周まわりの人ひとに感染かんせんさせないための行動こうどうをとってほしい。また行政ぎょうせいは資源しげんの量りょうや検査けんさのスピードにもよるのかもしれないが、薬くすりやパルスオキシメーターが、速すみやかに患者かんじゃの手元てもとに届とどくような体制たいせいができれば安心あんしんできると思おもう」