出産したあと
1年未満の
間に
自殺した
女性は
おととしまでの
2年間に
少なくとも92
人に
上ることが、
国立成育医療研究センターの
調査で
初めてわかりました。
出産後1年未満の
女性の
死因では
最も多く、
専門家は、
多くが
産後のうつが
関係しているとみて、
母親の
支援体制を
充実させることが
必要だとしています。
出産したあとの
女性は
体調や
生活リズムが
大きく
変化すること
などで10
人に
1人の
割合でうつに
なると
指摘されていますが、
自殺にまで
至るケースが
どれくらい
あるのか、
実態はわかっていませんでした。
国立成育医療研究センターのグループは、おととしまでの2年間のデータを使って、出産後1年未満に死亡した女性の死因を調べた結果、自殺が92人と最も多く、次いで、がんが70人、心疾患が24人と続きました。
自殺のあった時期では、出産後1か月ですでに10人に上り、1年を通して起きていたほか、年齢別にみると、35歳以上で自殺に至る割合が高くなっていました。
グループによりますと、出産後の女性の自殺の実態が明らかになるのは初めてで、多くが産後のうつなどが関係しているとみています。
産後のうつの対策をめぐっては、国は昨年度から、出産まもない母親の心の問題を含めた健康状態を把握する取り組みを支援する制度を始めましたが、初年度に実施した自治体は4%にとどまっていて、国立成育医療研究センター研究所の森臨太郎部長は「自殺の背景にある産後のうつのリスクの高い人を早期に見つけて支援につなげることが必要で、早急に対策を実施していくことが大切だ」と話しています。