日本新聞: 俳優樹木希林さん死去個性豊かな演技で高い評価

俳優はいゆう樹木きき希林きりんさん死去しきょ個性こせい豊ゆたかな演技えんぎで高たかい評価ひょうか

Sep 16, 2018 17:09

Furigana

ＮＨＫえぬえいちけいの連続れんぞくテレビ小説しょうせつ「はね駒こま」や映画えいが「万引まんびき家族かぞく」などに出演しゅつえんし、個性こせい豊ゆたかな演技えんぎで高たかい評価ひょうかを受うけた俳優はいゆうの樹木きき希林きりんさんが15日にち、東京とうきょう都内とないの自宅じたくで亡なくなりました。75歳さいでした。樹木きき希林きりんさんは、東京とうきょう都と出身しゅっしんで、文学ぶんがく座ざの研究けんきゅう生せいだった昭和しょうわ39年ねん、民放みんぽうのドラマに出演しゅつえんし、人気にんきを集あつめました。

その後そのご、「時間じかんですよ」や「ムー一族いちぞく」などに出演しゅつえんして、個性こせい豊ゆたかで存在そんざい感かんのある演技えんぎを見みせたほか、番組ばんぐみの中なかで歌うたった郷ごうひろみさんとのデュエット曲きょく「お化おばけのロック」や「林檎りんご殺人さつじん事件じけん」がヒットしました。

昭和しょうわ61年ねんに放送ほうそうされたＮＨＫえぬえいちけいの連続れんぞくテレビ小説しょうせつ、「はね駒こま」では高たかい演技えんぎ力りょくが評価ひょうかされ、芸術げいじゅつ選奨せんしょう文部もんぶ大臣だいじん賞しょうを受賞じゅしょうしました。

映画えいがでも活躍かつやくし、「東京とうきょうタワーオカンとボクと、時々ときどき、オトン」と「わが母ははの記き」で、日本にっぽんアカデミー賞しょうの最優秀さいゆうしゅう主演しゅえん女優じょゆう賞しょうを受賞じゅしょうしています。

また、ことし、フランスのカンヌ映画えいが祭さいで最優秀さいゆうしゅう賞しょうのパルムドールに選えらばれた是枝これえだ裕和ひろかず監督かんとくの映画えいが「万引まんびき家族かぞく」に出演しゅつえんするなど、国際こくさい的てきにも高たかい評価ひょうかを受うけていました。

このほか、テレビのコマーシャルにも数多かずおおく出演しゅつえんし、個性こせい派はの俳優はいゆうとして幅広はばひろい年代ねんだいから親したしまれました。

平成へいせい26年ねんには旭日きょくじつ小しょう綬章しょうを受章じゅしょうし、この時ときの取材しゅざいに対にたいして、「役者やくしゃは行ゆきがかり上じょう、なってしまいましたが、50年ねんもやっていくことになるとは思おもいもよりませんでした。役者やくしゃは世の中よのなかの何なにかを体からだを使つかって映し出うつしだすものだと思おもいます」と話はなしていました。

樹木ききさんは、網膜もうまく剥離はくりのため左目ひだりめを失明しつめいしたことを平成へいせい16年ねんに明あかしたほか、翌よく17年ねんには乳にゅうがんの手術しゅじゅつを行おこない、平成へいせい25年ねんにはがんが全身ぜんしんに転移てんいしていることを公表こうひょうしていました。

その後そのごも芸能げいのう活動かつどうを続つづけていましたが、関係かんけい者しゃによりますと、15日にち未明みめい、東京とうきょう都内とないの自宅じたくで家族かぞくに囲かこまれながら亡なくなったということです。

最後さいごは家族かぞくに囲かこまれ

都内とないにある樹木きき希林きりんさんの自宅じたくには、30人にんほどの報道陣ほうどうじんが集あつまっていて、時折ときおり、喪服もふく姿すがたの人ひとたちが自宅じたくの中なかに入はいっていく様子ようすが確認かくにんできます。

午後ごご５ご時じすぎからは、樹木ききさんの義理ぎりの息子むすこ、本木もとぎ雅弘まさひろさんの事務所じむしょ関係かんけい者しゃが取材しゅざいに応おうじ「樹木ききさんはきのう、自宅じたくで家族かぞくに囲かこまれて静しずかに息いきを引き取ひきとりました。自宅じたくでは近親きんしん者しゃだけで通夜つやを行おこなっています。家族かぞくは皆みなさんきぜんとしていますが、私わたし自身じしんはとても驚おどろいて動揺どうようしています」と述のべました。

小林こばやし亜あ星ぼしさん「大変たいへん残念ざんねん」

人気にんきドラマ「寺内てらうち貫太郎かんたろう一家いっか」で樹木ききさんと共演きょうえんした小林こばやし亜あ星ぼしさんは、「長ながい間ま、体調たいちょうを悪わるくされておられたそうで、心配しんぱいしておりましたが、このような結果けっかとなり、大変たいへん残念ざんねんな思おもいです。寺内てらうち貫太郎かんたろう一家いっかのメンバーもほとんど亡なくなられて、寂さびしい限かぎりです。心こころよりご冥福めいふくをお祈おいのりいたします」というコメントを出だしました。