中心の気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心の東側280キロ以内と西側220キロ以内では、風速25メートル以上の暴風が吹いています。
この時間、沖縄県や鹿児島県の奄美地方が台風の暴風域に入っています。
沖縄では猛烈な風が吹いていて、
▽南城市では午前10時ごろに56.2メートル、
▽国頭村奥では午後2時50分すぎに53.8メートル、
そして、▽那覇市でも午前11時すぎに50.9メートルの最大瞬間風速を観測しました。
また、雨も強まり、午後3時半までの1時間に沖縄県の国頭村比地で36ミリの激しい雨を観測しました。
さらに沖縄では潮位が上昇し、通常の海面より1メートルほど高くなっているところがあります。
台風の動きが遅いため沖縄・奄美では影響が長時間続くおそれがあり、29日の
▽最大風速は45メートル、
▽最大瞬間風速は65メートルと予想されています。
波の高さは13メートルと猛烈なしけが続くほか、潮位も高いところで
▽沖縄で3メートル、
▽奄美地方で2.2メートルと予想され、海岸や河口付近などの低い土地で高潮の被害が発生するおそれがあります。
また、沖縄・奄美では29日は、局地的に雷を伴って1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降るおそれがあります。
30日昼までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▽奄美地方で400ミリ、
▽沖縄地方で250ミリと予想され、大雨となるおそれがあります。
沖縄・奄美では、暴風や高波、高潮、それに大雨に厳重に警戒し、不要不急の外出は控えるようにしてください。
一方、西日本や東日本では前線の活動が活発になっていて、和歌山県那智勝浦町付近では、レーダーによる解析で午後0時半までの1時間におよそ110ミリの猛烈な雨が降ったとみられます。
和歌山県ではこれまでの雨で、土砂災害の危険性が非常に高まり「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。
30日~1日は西日本~北日本へ
台風はその後、速度を上げながら北東へ進み、
▽30日には非常に強い勢力を維持したまま西日本にかなり接近し、▽1日にかけてはさらに速度を上げて東日本や北日本にも接近するおそれがあります。
30日の最大風速は、
▽九州南部と四国、近畿で45メートル、
▽九州北部と東海、関東甲信で35メートル、
▽北陸で30メートル、
▽中国地方で25メートル、
▽東北で23メートルと予想されるほか、
最大瞬間風速は、
▽九州南部と四国、それに近畿で65メートルに達し、
▽九州北部と東海、関東甲信で50メートル、
▽北陸で45メートル、
▽中国地方と東北で35メートルと予想されています。
波も高まり、30日の波の高さは、
▽九州南部と四国、近畿、東海では13メートル、
▽伊豆諸島では12メートル、
▽関東で9メートルと猛烈にしける見込みです。
台風の北上に伴って西日本・東日本、そして北日本では1日にかけて大雨になるおそれがあり、
▽九州、四国、近畿、東海、それに関東甲信では、局地的に猛烈な雨が降るおそれがあるほか
▽そのほかの地域でも非常に激しい雨や激しい雨のおそれがあります。
30日昼までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▽九州南部で500ミリ、
▽九州北部で400ミリ、
▽四国と東海で250ミリ、
▽近畿で150ミリ、
▽中国地方と関東甲信で120ミリと予想されています。
さらに、1日の昼までの24時間には
▽東海と近畿、関東甲信で300ミリから500ミリ、
▽四国と中国地方、北陸で200ミリから300ミリ、
▽東北で100ミリから200ミリ、
▽九州北部と北海道で100ミリから150ミリの雨が降ると予想されています。
気象庁は、西日本から北日本の広い範囲で暴風や高波、土砂災害や川の氾濫などに加え交通への影響や停電、農作物の被害が発生するおそれがあるとして、早めに備えを進めるよう呼びかけています。