ことしのノーベル
医学・
生理学賞の
受賞者に、
免疫の
働きを
抑える
ブレーキ役となる
物質を
発見し、がん
に対して
免疫が
働くようにする
新たな
治療薬の
開発などに
貢献した
京都大学特別教授の
本庶
佑さんが
選ばれました。
日本人がノーベル
賞を
受賞するのは
アメリカ国籍を
取得した
人を
含めて26
人目で、
医学・
生理学賞では
おととしの
大隅良典さんに
続いて
5人目となります。
本庶
さんは
京都市生まれの76
歳。
京都大学医学部を卒業後、昭和46年にアメリカに渡り、カーネギー研究所や国立衛生研究所で免疫学の研究に当たりました。
そして大阪大学医学部の教授をへて昭和57年からは京都大学の教授となり、医学部長などを務めたほか、現在は京都大学高等研究院の特別教授として副院長を務めています。
本庶さんは免疫をつかさどる細胞にある「PD-1」という新たな物質を発見し、その後、体の中で免疫が働くのを抑えるブレーキの役割を果たしていることを突き止めました。
この発見によって再び免疫が働くようにして、人の体が本来持っている免疫でがん細胞を攻撃させる新しいタイプの治療薬、「オプジーボ」という薬の開発につながりました。
この薬はがんの免疫療法を医療として確立し、新たながん治療法を確立するのに貢献したとして注目を集めています。
本庶さんは平成24年にドイツの権威ある賞、「コッホ賞」を受賞したほか、よくとしには文化勲章を受章しています。
日本人がノーベル賞を受賞するのはアメリカ国籍を取得した人を含めて26人目で、医学・生理学賞では3年前の大村智さんおととしの大隅良典さんに続き5人目となります。