すぐれた
報道に
贈られる
今年度の
新聞協会賞に、
戦没者の
遺骨を
取り違えた
疑いが
あることを
厚生労働省が
公表せず、
長年、
放置していた
実態を
明らかにしたNHKのスクープ
などが
選ばれました。NHKは、
去年7
月から9
月にかけて
報じた
一連の
ニュースで、シベリア
抑留者のものとして
収集した
遺骨についてDNA
鑑定した
専門家が「
日本人ではない」
などと
再三、
指摘していたにもかかわらず、
厚生労働省が
公表せず、
長年、
放置していた
実態を
明らかにしました。
また、特集番組では、集団自決で亡くなった妹らの遺骨を探し続ける男性や、最新の鑑定技術を持つアメリカの専門機関の取り組みも取材し、日本の遺骨収集が抱える課題を多角的に伝えました。
授賞の理由について、日本新聞協会は「当初は否定していた政府も事実を認め、収集事業の抜本的な見直しに着手した。国家が果たすべき責務を問う一連のスクープは、すぐれた調査報道だ」としています。
新聞協会賞はこのほか、
▽小学校の教員の間で起きた暴力問題についての神戸新聞社の報道、
▽新型コロナウイルスの治療の最前線をとらえたフジテレビの映像、
▽首里城の火災を撮影した沖縄タイムス社の写真報道、
▽外国籍の子どもたちの学ぶ権利を問う毎日新聞社のキャンペーン報道、
▽被爆75年の節目に未解明の被害実態を伝えた中国新聞社の一連の報道が選ばれました。
授賞式は来月26日、神戸市で開かれる新聞大会で行われます。