Go Toトラベル 予約よやくサイトなど割り引わりびき上限じょうげん額がくの引き下ひきさげ相次あいつぐ

このうち、旅行りょこう予約よやくサイトの「じゃらん」や「一休いっきゅう．com」、それに「Yahoo！トラベル」は、今月こんげつ10日にち以降いこうの予約よやく分ぶんについて、1人にん1泊はくあたりの割り引わりびきの上限じょうげん額がくを最大さいだい3500円えんに引き下ひきさげました。

これまでは、例たとえば旅行りょこう代金だいきんが1泊はく4万まん円えんの場合ばあい、旅行りょこう代金だいきんの35％にあたる1万まん4000円えんが割り引わりびかれましたが、変更へんこう後ごの割り引わりびきは3500円えんにとどまります。

「Yahoo！トラベル」の担当たんとう者しゃによりますと、引き下ひきさげの理由りゆうについて、観光かんこう庁ちょうが旅行りょこう事業じぎょう者しゃごとに予算よさん配分はいぶんを決きめるということですが、今月こんげつ1日にちに東京とうきょう発着はっちゃくの旅行りょこうが対象たいしょうに加くわわったことで予約よやくが急増きゅうぞうし、配分はいぶんされた予算よさん額がくに近ちかづいたのが大おおきな原因げんいんの1つになっているということです。

一方いっぽうで、旅行りょこう代金だいきんが1万まん円えん以下いかの場合ばあいは、35％の割り引わりびきを継続けいぞくする予定よていです。

また、「楽天らくてんトラベル」は、これまでは何なん度どでも使つかうことができた割り引わりびきを、今月こんげつ9日にち以降いこうは、会員かいいん1人にんあたり1回かいのみの利用りようにとどめるよう変更へんこうしました。

「楽天らくてんトラベル」の担当たんとう者しゃは「限かぎられた予算よさんの中なかで、1人にんでも多おおくのお客様おきゃくさまに利用りようしてもらうため、やむなく利用りようを制限せいげんしました。本来ほんらいであれば、何なん度どでも利用りようしてほしいが苦肉の策くにくのさくです」と話はなしています。

一方いっぽう、大手おおて旅行りょこう会社かいしゃの「JTB」と「エイチ・アイ・エスえいちあいえす」は、これまでどおり旅行りょこう代金だいきんの35％の割り引わりびきを継続けいぞくする予定よていだということです。

一部いちぶ地域ちいきの販売はんばい見合みあわせも

旅行りょこう会社かいしゃのJR東海とうかいツアーズは、「Go Toトラベル」の割引わりびき対象たいしょうの旅行りょこうのうち、京都きょうとや奈良ならなど関西かんさいの一部いちぶ地域ちいきのほか、四国しこくへの日帰ひがえりや宿泊しゅくはくプランの販売はんばいを見合みあわせています。

JR東海とうかいツアーズは、

▽今月こんげつ7日にち午後ごご6時じから、四国しこくへの日帰ひがえりや宿泊しゅくはくプランについて、

また、

▽今月こんげつ8日にち午後ごご6時じからは、大阪おおさかを除のぞく関西かんさいの1府ふ4県けんへの予約よやくの受け付うけつけを終了しゅうりょうしました。

JR東海とうかいツアーズの広報こうほうによりますと、販売はんばいを見合みあわせた理由りゆうについて、観光かんこう庁ちょうから予算よさんが割り当わりあてられているほか、地域ちいき別べつに予算よさんが配分はいぶんされていますが、今月こんげつ1日にちから東京とうきょう発着はっちゃくの旅行りょこうが対象たいしょうに加くわわったことで、人気にんきの地域ちいきに申し込もうしこみが集中しゅうちゅうし、予算よさん額がくに達たっしてしまったため販売はんばいを見合みあわさざるをえなかったということです。

旅行りょこう会社かいしゃには、顧客こきゃくから「Go Toトラベルは終おわってしまったのか」といった問い合といあわせも寄よせられているということで、担当たんとう者しゃは「大変たいへん心苦こころぐるしいですが、国くにの決きめた枠組わくぐみの中なかでのことなので、致し方いたしかたありません。関西かんさい地方ちほうを希望きぼうする利用りよう客きゃくには、まだ割引わりびきを利用りようしていただける大阪おおさかのプランを提案ていあんしているほか、自社じしゃで提供ていきょうしている別べつの格安かくやすの商品しょうひんを勧すすめることにしています」と話はなしていました。

戸惑とまどいや不安ふあんの声こえも

SNS上じょうには「金額きんがくが変かわったの知しらなかった。何なん回かいも使つかおうと思おもったのに1人にん3500円えんしか引ひかれないなら、泊とまりができなくなるな」など、旅行りょこうの見合みあわせを考かんがえる利用りよう者しゃの声こえがあがっています。

また「東京とうきょう発着はっちゃくの旅行りょこうが対象たいしょうになって、まだ1週間しゅうかんちょっとしかたってないのに」とか「やっと東京とうきょう都民とみんも『Go toトラベル』の対象たいしょうになったと喜よろこんでいたのに」などと、戸惑とまどいや不安ふあんの声こえもあがっています。

専門せんもん家か「マイナスでしかない」

旅行りょこう業界ぎょうかいに詳くわしい帝京大学ていきょうだいがく非ひ常勤じょうきん講師こうしの鳥海とりうみ高こう太朗たろうさんは、今回こんかいの事態じたいについて「せっかく高たかまってきた旅行りょこう需要じゅようを止とめてしまうおそれがあり、マイナスでしかない」としたうえで「割り引わりびきが適用てきようできなくなってしまった旅行りょこう会社かいしゃなどに、スピーディーに予算よさんを追加ついか配分はいぶんすべきだ」と指摘してきしています。

そして、今回こんかいの事態じたいが起おきた原因げんいんの1つとして、今月こんげつ1日にちに東京とうきょう発着はっちゃくの旅行りょこうが加くわわったことで一気いっきに需要じゅようが高たかまったほか、高額こうがくな商品しょうひんに予約よやくが集中しゅうちゅうしたため、短期間たんきかんで予算よさん額がくに近ちかづいてしまったのではないかと分析ぶんせきしています。

また、宿泊しゅくはく予約よやくサイトを中心ちゅうしんに動うごきが相次あいついでいることについては、

▽窓口まどぐちよりもインターネットで申し込もうしこむ旅行りょこう者しゃが増ふえていることや、

▽新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん状況じょうきょうを確認かくにんしながら予約よやくするため、インターネットの予約よやくサイトを利用りようする人ひとが増ふえていることが、影響えいきょうしているとみています。

そのうえで「同おなじ部屋へやを予約よやくしても、事業じぎょう者しゃによって違ちがう料金りょうきんになってしまうというおかしな事態じたいになっている。せっかく高たかまった旅行りょこう需要じゅようを止とめてしまうおそれもあり、特とくに新型しんがたコロナで深刻しんこくな影響えいきょうを受うけている中小ちゅうしょうの旅館りょかんやホテルなどへの影響えいきょうは大おおきい。今いまの状況じょうきょうはマイナスでしかなく、スピーディーに予算よさんの追加ついか配分はいぶんをすべきだ」としています。