ヨーロッパで新型しんがたコロナ感染かんせん再ふたたび増加ぞうか パリでは夜間やかん外出がいしゅつ禁止きんしに

これを受うけてフランス政府せいふは、感染かんせんがとくに深刻しんこくなパリとその周辺しゅうへんや、東部とうぶのリヨンなど9つの地域ちいきで、少すくなくとも4週間しゅうかんにわたって午後ごご9時じから午前ごぜん6時じまでの外出がいしゅつを禁止きんしすることを決きめ、この措置そちは、現地げんち時間じかんの17日にち午前ごぜん0時じ、日本にっぽん時間じかんの午前ごぜん7時じから始はじまりました。

夜間やかんの外出がいしゅつが禁止きんしされるのを前まえにパリのレストランやカフェは多おおくの人ひとでにぎわっていました。

このうち、友人ゆうじん2人にんとレストランを訪おとずれていた20代だいの大学生だいがくせいの女性じょせいは、「みんな禁止きんしされる前まえに楽たのしもうと外出がいしゅつしていて、席せきを見みつけるのに苦労くろうしました。最後さいごの夜よるを楽たのしみます」と話はなしていました。

また、仕事しごとでパリに来きたという40代だいの男性だんせいは「にぎやかなパリの魅力みりょくがしばらくなくなってしまうのは、とてもつらい」と話はなしていました。

外出がいしゅつ禁止きんしの時間じかん帯たいに営業えいぎょうできる商店しょうてんは薬局やっきょくのみで、仕事しごとや健康けんこう上じょうの理由りゆうなどでしか外出がいしゅつできず、違反いはんした場合ばあい、日本にっぽん円えんでおよそ1万まん7000円えんの罰金ばっきんが科かされます。

一方いっぽうで、フランス政府せいふは地域ちいき間かんの移動いどうは制限せいげんせず、来月らいげつ1日にちの祝日しゅくじつにあわせたバカンスに出でかけることも認みとめるとしていて、今回こんかいの措置そちで急速きゅうそくに広ひろがる感染かんせんを抑おさえられるかが焦点しょうてんです。

ヨーロッパ各国かっこくで感染かんせん確認かくにんが最多さいたに

ヨーロッパでは、新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんが再ふたたび急速きゅうそくに広ひろがっていて、16日にちにはイタリアなど各国かっこくで1日にちの感染かんせん者しゃ数すうがこれまでで最もっとも多おおくなりました。

イタリアでは16日にち、新あらたに確認かくにんされた感染かんせん者しゃが1万まん人にんを超こえて、4日にち連続れんぞくで前まえの日ひを上回うわまわり、これまでで最もっとも多おおくなりました。

イタリア政府せいふは、屋外おくがいであっても人ひとと十分じゅうぶんな間隔かんかくがとれないところではマスクの着用ちゃくようを義務ぎむ化かしたほか、レストランやバーの営業えいぎょう時間じかんを午前ごぜん0時じまでとするなど、対策たいさくを強化きょうかしています。

またドイツでも16日にち、1日にちの感染かんせん者しゃが7300人にんを超こえ前日ぜんじつに続つづいて、これまでで最もっとも多おおくなり、地域ちいきの感染かんせん状況じょうきょうに応おうじて人ひとが集あつまるところでマスクの着用ちゃくようが義務ぎむづけられるなど、対策たいさくが強化きょうかされます。

さらにオーストリアでも16日にち、1日にちの感染かんせん者しゃ数すうが1700人にんを超こえてこれまで最もっとも多おおくなりました。

クルツ首相しゅしょうは来週らいしゅう、さらなる規制きせいの強化きょうかについて、国内こくないの各州かくしゅうの知事ちじと協議きょうぎすることにしています。

このほか、ベルギーでも、今月こんげつ12日にちまでの1週間しゅうかんの新あらたな感染かんせん者しゃ数すうが1日にち平均へいきんで5900人にん余あまりと、前まえの週しゅうの2倍ばい近ちかくにまで急増きゅうぞうしています。

これを受うけてベルギー政府せいふは16日にち、今月こんげつ19日にち以降いこう、午前ごぜん0時じから午前ごぜん5時じまでの外出がいしゅつ禁止きんしや、レストランやカフェの原則げんそく営業えいぎょう禁止きんしなどの措置そちをとると発表はっぴょうしました。

WHO ヨーロッパの感染かんせん増加ぞうかに警鐘けいしょう

WHO＝世界せかい保健ほけん機関きかんのテドロス事務じむ局長きょくちょうは16日にちの定例ていれいの記者きしゃ会見かいけんで、「北きた半球はんきゅうが冬ふゆに近ちかづくなか、感染かんせん者しゃの数かずは世界せかい的てきに増ふえているが、特とくにヨーロッパでは顕著けんちょだ。先週せんしゅう、ロシアやヨーロッパで新あらたに確認かくにんされた感染かんせん者しゃの数かずはことし3月つきのピーク時じよりも3倍ばい近ちかく多おおい」と述のべました。

さらに「亡なくなった人ひとの数かずは3月つきよりもかなり少すくないが、入院にゅういんする人ひとの数かずは増ふえており、多おおくの地域ちいきでは今後こんご数すう週間しゅうかんで集中しゅうちゅう治療ちりょう室しつの空あきがなくなる」と述のべ、地域ちいきによっては医療いりょう体制たいせいがまもなく危機きき的てきな状況じょうきょうに陥おちいるという懸念けねんを示しめしました。

そのうえでテドロス事務じむ局長きょくちょうは、北半球きたはんきゅうでインフルエンザの流行りゅうこうシーズンとなる冬ふゆを控ひかえ、医療いりょう機関きかんの負担ふたんを減へらすためにも特とくに医療いりょう従事じゅうじ者しゃと高齢こうれい者しゃは優先ゆうせん的てきにインフルエンザワクチンを接種せっしゅするよう呼よびかけました。