コンビニ最大手「セブン‐イレブン」が先月から始めたスマートフォン決済サービスの「7pay」をめぐっては、サービス開始の翌日から何者かに不正にアクセスされて、クレジットカードなどから勝手にチャージされ商品を購入される被害が相次ぎました。
この問題で、「セブン&アイ・ホールディングス」は、記者会見を開き「7pay」のサービスを9月末で廃止することを明らかにしました。
チャージなどすべてのサービスの再開に向けた対応には時間がかかり、利用者が不安を抱えていることなどからサービスの継続は難しいと判断したとしています。
先月31日の時点で808人が被害にあい被害額は3861万円にのぼるとしていますが、先月中旬以降は新たな被害は確認されていないということです。
被害にあった利用者には、今月19日以降、補償の手続きを個別に案内するということです。不正利用が相次いだ原因については、外部の専門家と連携して調査したところ、何らかの方法で入手した大量のIDやパスワードのリストを元に、何者かが自動的にサイトに打ち込んでログインを試みる、「リスト型攻撃」である可能性が高いとの結論に至ったとしています。
さらに今後については、自社でのスマホ決済サービスの可能性を検討するとした一方、「セブン‐イレブン」の店舗では他社が提供している決済サービスと連携していく方針を示しました。
街の声「他社に追いつこうと急ぎすぎたか」
「7pay」のサービスが来月末で廃止されることについて、東京 渋谷で聞きました。
37歳の会社員の男性は、ごく短期間でサービス廃止となったことについて「会社にとってはもったいないことをしたなと思う。不正をする人がいることを想定してシステムを作るべきだった。私は現金で払ったほうが安心なので、引き続きスマホ決済は使わない」と話していました。
サービス開始初日から利用していたという女性は「さっき電車の中でネットニュースを見てサービスの終了を知った。見切り発車でやっていたのかなと思う。残念といえば残念だが、いくつも同じようなサービスがあるのでどれを使うか選択しなければいけないと考えるきっかけになった」と話しました。
また、55歳の会社員の男性は「他社に追いつこうと急いでサービスを開始したのかもしれないが、ちょっと雑すぎたのではないか。利用者に対してどのように謝意を示すのか、今後、どのような対策を打っていくのかが知りたいし、それは企業の姿勢に関わることだと思う」と話していました。