日本新聞: ヨーロッパ新型コロナ感染が急速拡大規制強化で経済影響懸念

ヨーロッパ新型しんがたコロナ感染かんせんが急速きゅうそく拡大かくだい規制きせい強化きょうかで経済けいざい影響えいきょう懸念けねん

Oct 27, 2020 07:10 2

Furigana

新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんが急速きゅうそくに拡大かくだいしているヨーロッパでは、イタリアで飲食いんしょく店てんの夜間やかんの営業えいぎょうができなくなるなど各国かっこくで再ふたたび規制きせいが強化きょうかされていて、経済けいざい的てきな影響えいきょうを懸念けねんする声こえが強つよまっています。

イタリア飲食いんしょく店てん営業えいぎょう原則げんそく午後ごご後ご6時じまで

イタリアでは、10月つきだけで新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん者しゃが20万まん人にん以上いじょう増ふえ、累計るいけいの感染かんせん者しゃは54万まん人にんを超こえています。

飲食いんしょく店てんの営業えいぎょうは26日にちから原則げんそくとして午後ごご6時じまでとなり、首都しゅとローマでは午後ごご6時じを過すぎるとテラス席せきのいすを片かたづけて店みせじまいをする様子ようすがみられました。

中心ちゅうしん部ぶでレストランを経営けいえいする男性だんせいは「取り返とりかえしのつかない大おおきな損失そんしつになる。将来しょうらいがどうなるかことばもない」と話はなし、先行さきゆきに懸念けねんを示しめしていました。

飲食いんしょく業ぎょうの団体だんたいは、新あらたな規制きせいによる損失そんしつ額がくが27億おくユーロ、日本にっぽん円えんでおよそ3400億おく円えんにのぼり深刻しんこくな打撃だげきになるとしています。

ドイツクリスマスマーケットが中止ちゅうしに

ドイツでも先週せんしゅう以降いこう、1日にち当あたりの感染かんせん者しゃ数すうが1万まん人にんを超こえる日ひが続つづいていて、11月つきから開ひらかれる予定よていだった、世界せかい的てきに有名ゆうめいなニュルンベルクのクリスマスマーケットの中止ちゅうしが発表はっぴょうされました。

ドイツでは各地かくちのクリスマスマーケットが開催かいさいの中止ちゅうしや、規模きぼの縮小しゅくしょうを決きめています。

ヨーロッパでは1年ねんで最もっとも消費しょうひ活動かつどうが活発かっぱつだとされるクリスマスシーズンを前まえに規制きせいが再ふたたび強化きょうかされることで、経済けいざい的てきな影響えいきょうを懸念けねんする声こえが強つよまっています。

中東ちゅうとう欧おう地域ちいきでも感染かんせん拡大かくだい

ヨーロッパでは、中東ちゅうとう欧おう地域ちいきでも感染かんせんが拡大かくだいしています。

このうちチェコでは、人口じんこう当あたりの感染かんせん者しゃ数すうの割合わりあいがヨーロッパで最もっとも高たかく、先週せんしゅう23日にちには、新あらたに確認かくにんされた感染かんせん者しゃの数かずが1万まん5000人にんを超こえました。

医療いりょう関係かんけい者しゃの感染かんせんも深刻しんこくで、アメリカやヨーロッパの各国かっこくから医療いりょうスタッフの派遣はけんや人工じんこう呼吸こきゅう器きの提供ていきょうなどの支援しえんを受うけるとしています。

また、ルーマニアでも、先週せんしゅう23日にち、新規しんき感染かんせん者しゃの数かずが初はじめて5000人にんを超こえるなど、感染かんせん者しゃが急増きゅうぞうしています。

チェコやルーマニアでは、もともと、給与きゅうよなどの待遇たいぐうがいいヨーロッパの西側にしがわ諸国しょこくへの医師いしの流出りゅうしゅつが課題かだいとなっていたところに、新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいが重かさなり、ICU＝集中しゅうちゅう治療ちりょう室しつの使用しよう状況じょうきょうがひっ迫ひっぱくするなど、医療いりょう体制たいせいの維持いじに懸念けねんが出でています。

また、ポーランドでは24日にち、ドゥダ大統領だいとうりょうの感染かんせんが明あきらかになったほか、ブルガリアでも25日にち、ボリソフ首相しゅしょうが新型しんがたコロナウイルスの検査けんさで陽性ようせいになったため、自宅じたくで自主じしゅ隔離かくりを行おこなっていることを明あきらかにするなど、首脳しゅのうレベルでも感染かんせんが相次あいついでいます。