呉市の天応地区では去年7月の豪雨で12人が亡くなり、1年半がたとうとする今も29世帯53人が仮設住宅での暮らしを余儀なくされています。
仮設住宅には、大みそかの31日、市内のボランティア団体の人や入居者など10人余りが集まり、そばやつゆ、それに、天ぷらやねぎなどを1人分ずつパックに詰めて年越しそばを用意しました。
また、別のボランティア団体から贈られていた米4升を炊いておにぎりを作りました。そして仮設住宅を1軒1軒回って年越しそばとおにぎりのセットを入居者に手渡していました。
受け取った70代の女性は「そばを買いに行くのも不便なので本当にありがたいです。これでことしも年を越せます」と話していました。ボランティア団体の吉田有さんは「豪雨のあと2回目の年越しになりますが、忘れることなく寄り添いたいと思い年越しそばを用意しました。希望を持って1人ではないと感じてもらいながら食べてほしい」と話していました。
この地区では災害公営住宅の建設が進められていて、仮設住宅で暮らす人の多くが来年、移る見通しです。