イランでは、
アメリカ軍に
殺害された
司令官の
遺体が
7日、
出身地に
到着し、
大規模な
葬儀が
行われました。イランは、
アメリカに
報復措置を
警告していますが、
殺害現場となった
隣国イラクで、アメリカ
軍の
撤退を
求める動きも
出る中、イランとしてはこうした
情勢を
見極めながら
報復の
具体的な
内容を
判断して
いくものとみられます。
トランプ大統領の
指示にもとづいて、イラクの
首都バグダッドで
殺害されたイランの
精鋭部隊、
革命防衛隊のソレイマニ
司令官の
遺体は
7日、
出身地の
南東部ケルマン
州に
到着し、
大勢の
市民が
街を
埋め
尽くす中で
大規模な
葬儀が
行われました。
司令官はこのあと、現地で埋葬される予定です。
葬儀に出席した革命防衛隊のサラミ総司令官は「卑劣な殺害行為は、アメリカのこの地域における存在を終えんさせるだろう」と述べてアメリカを強く非難しました。
司令官の殺害を受けて、イランでは反米感情が高まっているほか、殺害現場となった隣国イラクでも、アメリカ軍の撤退を求める動きが出ています。
これを受けイランでは、革命防衛隊の航空司令官が「アメリカ軍がこの地域から出て行くことは、アメリカ軍基地を攻撃することよりも価値がある」と述べるなど、敵対するアメリカ軍を中東地域から追い出すことが重要だという意見も出始めていて、イランとしては、アメリカの司令官殺害に対する周辺国の反応を見極めながら、報復の具体的な内容を判断していくものとみられます。
一方、イラン議会は7日、アメリカ国防総省をテロ組織に、アメリカ軍関係者のすべてをテロリストに指定するとした法案を可決しました。
また、ソレイマニ司令官が率いていた特殊部隊に対して、新たに日本円で250億円ほどの予算を追加することを決め、アメリカとの対決姿勢を強めています。