去年7月、
北海道標津町の20
代の
男性職員が
自殺したのは、
亡くなる直前までの
1か月間の
時間外労働が149
時間に
上り、
睡眠障害などの
症状が
出て、うつ
状態に
陥ったことが
原因だったとする
報告書を、
町から
調査の
委託を
受けていた
弁護士がまとめました。
標津町の
商工観光課の
職員、
鈴木雄大さん(
当時24)は
去年7月23
日、「
病院に
行く」と
上司に
連絡したあと
行方が
分からなくなり、
翌日、
町内で
自殺しているのが
見つかりました。
自殺の原因について町から調査を委託された弁護士は、報告書をまとめ8日夜、遺族に説明しました。
報告書によりますと、鈴木さんの行方が分からなくなる前日までの、1か月間の時間外労働は149時間余りに上り、2か月間でも1か月当たりの平均で146時間余りと、厚生労働省が過労死ラインとしている、月平均80時間を大幅に上回っていたということです。
報告書では、長時間勤務が強い心理的負荷を与えていたうえ、去年4月に前任者から受けた業務の引き継ぎも不十分で、ほかの職員からも協力が得られず、相当強い負荷を受けていたため、睡眠障害などの症状が出てうつ状態に陥り、自殺したと指摘しています。
鈴木さんの母親「人災でもあり町は謝罪を」
鈴木さんの母親の龍子さんは「ものすごい時間外勤務で労災に当てはまると思う。人災でもあり、町は公の場で謝ってほしい。間違ったことを正して行ってほしい」と話しています。
標津町長「大変申し訳なく町に道義的責任」
標津町の金沢瑛町長は「報告書の内容を真摯(しんし)に受け止める。職員が亡くなったことは大変申し訳なく、町に道義的な責任がある。二度と同じ犠牲が出ないよう再発防止に取り組む」と話しています。