東京の
公立福生病院で
おととし人工透析が
中止された
女性が
死亡した
問題を
受け、
日本透析医学会は、
差し迫った
状態ではない
患者が
透析の
中止を
希望した
場合の
対応についての
考え方を
示し、
必要性を
繰り返し
説明する
などとした
新しいガイドラインの
案をまとめました。
東京の
公立福生病院では、
おととし8月、
腎臓病を
患っていた44
歳の
女性が
人工透析が
中止された
およそ1週間後に
死亡し、
透析の
中止をめぐる
患者の
意思確認の
在り方が
課題となりました。
この問題を受け、日本透析医学会は新たに「終末期でない患者」が人工透析の中止や見合わせを希望した場合にどう対応するかその考え方を盛り込んだ、ガイドラインとして使われる提言の改定案をまとめました。
この中では、医療チームは、患者に対して透析を行わなければ数日から数週間以内に死に至ることを伝え、必要性を繰り返し説明すること、また、中止や見合わせについて合意したあとでも、透析を続けてもらうため可能なかぎり説明するとしています。
そのうえでも患者や家族の意思が変わらない場合には、意思を確認する書類を作成したうえで、中止や見合わせが許容されうるとしています。
さらに、公立福生病院では患者の意思が確認できる文書が残されていないことがあったため、透析の見合わせやその撤回の意思を示す文書の例も示しました。
学会は改定案をウェブサイトに掲載して意見を募ったうえで、今年度中に最終的に示したいとしています。