アメリカの
トランプ大統領の
弾劾裁判は、
最大の
焦点となっていたボルトン
前大統領補佐官への
証人尋問が
実現しないまま、
来週、
有罪か
無罪かの
評決を
出すことになりました。
議会上院は
無罪を
支持する
与党が
過半数を
占めるため、
トランプ大統領に
無罪評決が
下される
見通しです。
トランプ大統領のウクライナ
疑惑をめぐる
弾劾裁判は、31
日の
審理で
最大の
焦点となったボルトン
前大統領補佐官の
証人尋問に
必要な
証人の
召喚を
求める動議を
採決しました。
その結果、与党・共和党の造反は2人にとどまり、動議は賛成49、反対51で否決されました。
野党・民主党としては、ボルトン氏の証言でトランプ大統領の不正を印象づけたい思惑でしたが、実現できず、議会上院の民主党トップ、シューマー院内総務は「最悪の悲劇だ。アメリカはきょうという日を、真実から目を背け偽りの裁判を認めた日として記憶に刻むことだろう」と批判しました。
これに対し、トランプ大統領と共和党は裁判での最大の懸案を乗り越えたことになり、野党側に早期に裁判を決着させる方針を示しました。
これを受けて、週明けの3日に最終弁論を行ったうえで、5日の午後4時、日本時間の6日午前6時から陪審員役の上院議員が有罪、無罪のどちらを支持するかを表明する最後の手続きを行い、評決を出すことになりました。
大統領を罷免するには出席議員の3分の2以上が有罪を支持する必要がありますが、議会上院は無罪を支持する与党が過半数を占めるため、その可能性は極めて低く、トランプ大統領に無罪評決が下される見通しです。
アメリカ史上、3回目となる大統領の弾劾裁判は終始、与党のペースで進み、真相が解明されたのか疑問を残す結果となりそうです。