黒毛の
牛に
白い塗料を
塗ってシマウマのような
模様にすると、
通常の
状態の
牛と
比べて、アブ
などの
虫が
寄ってこなく
なるという
研究結果を、
愛知県の
農業総合試験場などがまとめました。
愛知県長久手市に
ある愛知県農業総合試験場は、
海外の
研究者がまとめた「シマウマには
虫があまり
寄りつかない」という
研究結果を
牛でも
応用できないか
検証するため、
京都大学と
共同研究を
行いました。
発表によりますと、研究では黒毛の牛を、通常の状態と白い塗料を塗って「シマウマ」のような白黒のしま模様にした状態、それに色による違いを見るために、白い塗料と同じ素材の黒い塗料を使ってしま模様にした状態で柵につなぎ、虫が寄りついた回数などを調べました。
その結果、それぞれ36回、30分間放置したあと、牛の右半身に付着していたアブなどの血を吸う虫の数は、平均で通常の状態の牛が129匹、黒い塗料を塗った牛が111匹だったのに対し、白黒のしま模様の牛は、半分以下の55匹だったということです。
また、尾を振るなど虫を追い払うような行動をとった回数も、30分当たりの平均で、通常の状態の牛が53回、黒い塗料を塗った牛が54回だったのに対し、白黒のしま模様の牛は39回だったということです。
今回の研究結果を受け、愛知県は黒毛の牛をシマウマのような模様にすることで、虫を介した感染症を予防したり、虫に血を吸われることによる牛のストレスを軽減したりする効果が期待されるとしています。
また愛知県は、この研究成果を牛以外の家畜にも応用できる可能性があるとみて、しま模様を長期間残すための手法など、実用化に向けた研究を進める方針です。