中国の
動向を
調査する
アメリカ議会の
諮問機関は、
年次報告書を
公表し、
医薬品の
生産大国になった
中国にアメリカが
大きく
依存していると
警鐘を
鳴らし、
議会に対してリスクを
検証すべきだと
提言しました。
アメリカ議会の諮問機関「米中経済安全保障調査委員会」は14日、記者会見を開き、年次報告書を発表しました。
報告書は、中国政府が補助金などで自国の医薬品産業を手厚く保護してきた結果、中国がジェネリックなどの医薬品や原料の生産大国となっていて、アメリカを含め世界が中国からの医薬品への依存を高めていると指摘しています。
そのうえで、危険な医薬品がアメリカに流入するリスクや中国政府が経済的な武器として重要な医薬品の輸出を制限するリスクがあると警鐘を鳴らしています。
調査委員会は、記者会見で「アメリカ議会は、国内の製薬会社の生産能力や中国への依存の程度、それに医薬品の輸入規制を検証すべきだ」と提言しました。
一方、報告書は、中国政府が「世界一流の軍隊を築く」と宣言し、AI=人工知能や宇宙の軍事利用を推し進めていることや、ジブチとアルゼンチンに軍事拠点を設け、カンボジアとも拠点を設置することで合意したと報じられたことを記しています。
報告書の作成に携わった委員は「中国政府は中国軍を世界に展開できる軍隊へと変えたいことが鮮明になった」と述べ、軍事力を一層強化する中国に強い懸念を示しました。