スパイ
行為の
疑いで
中国当局に
拘束された
北海道大学の
教授が、15
日、
2か月ぶりに
解放されました。
中国としては、
日本との
関係改善をはかる
中で
早期解決に
動いた
形ですが、
中国国内では
依然として
9人の
日本人が
拘束されたままで、
日中間には
多くの
懸案が
残っています。
北海道大学の
岩谷將
教授は、ことし
9月に
中国政府系のシンクタンク「
中国社会科学院」の
招きで
北京を
訪問中、
中国の
反スパイ
法に
違反した
疑いで、
当局に
拘束されましたが、15
日、
2か月ぶりに
解放され、
帰国しました。
中国当局は、2014年に反スパイ法を施行して以降、外国人への監視を強めていて、岩谷教授も、学術的な研究がスパイ行為として疑われたものとみられます。
岩谷教授の拘束をめぐっては、日本の中国研究者のあいだで不安や動揺が広がり、学術交流にも影響が出ていただけに、安どの声もあがっています。
中国政府としては、日本との関係改善を進める中、早期の解決に動いた形で、来年春に予定される習近平国家主席の訪日を友好的な雰囲気の中で迎えたいという思惑もあると見られます。
ただ、中国では、現在も9人の日本人がスパイ行為などを疑われて拘束されたままであるうえ、沖縄県の尖閣諸島をめぐる問題など、日中間には、数多くの懸案が残っています。