これまでの調べで、齋藤容疑者は事件のあとJR新潟駅の方向に走って逃げましたが、駅構内の防犯カメラには姿が写っていなかったことが分かっています。
18日の午後1時半ごろ、現場からおよそ18キロ離れたコンビニエンスストアで発見され逮捕されましたが、捜査関係者によりますと、これまでのところバスやタクシーを利用した形跡は確認されていないということです。
警察は足取りが発覚しないよう交通機関を利用せずに、徒歩で逃走を続けていた疑いがあるとみて詳しい経緯を調べています。
目撃の男性 当時の状況語る
事件当時、現場に居合わせた男性がNHKの電話インタビューに応じ、当時の状況を語りました。
運転代行業の男性は客待ちのために現場のビルの近くに車を止めていて、事件発生時はタバコを吸うために車の外にいたということです。
男性は直前の状況について「現場のビルの前に自動販売機がありその横に男が座っていて、傘をさしてペットボトルのジュースか水か何かを飲んだり携帯をいじったりしていた」と話しました。
そして「被害者の女性がビルに入ると、突然、男が立って被害者を追いかけるように早足で歩いて行った。女性の悲鳴で『キャーキャー』という声が聞こえたので階段に行ってみたら、覆いかぶさる感じで被害者を上から刃物で刺していた。私が『やめろ』と言うとこちらを向いて包丁を上げていたので、こっちに来ると思ったので下がった。そのあとビルを出て向かいの駐車場を横切って逃げていった」と話しました。
ドライブレコーダーに2人とみられる姿
事件発生当時、現場の前に止まっていたタクシーのドライブレコーダーには、現場のビルに入っていく女性のあとを追いかけるように近づく男の姿が写っていました。
タクシーの前方を映した映像には午後8時55分ごろに石澤さんとみられる、コートを着た女性がビルに入っていく様子が確認できます。
さらにタクシーの後方を映した映像にはこの直後に女性を追いかけるように勢いよくビルの中に駆け込んでいく男の姿が写っています。
このおよそ25秒後に、女性の悲鳴が複数回にわたって聞こえ、そのあとおよそ30秒後にビルから男が出てきて走って行く様子が確認できます。
警察によりますと、齋藤容疑者は逃走時、ベージュのショルダーバッグを持っていたということですが、ビルから出てきた男もベージュのバッグを持っているように見えます。