サッカー
元日本代表で、
J2京都サンガのディフェンダー、
田中マルクス闘莉
王選手が、
今シーズン限りでの
現役引退を
発表し、「
感謝の
気持ちで
胸がいっぱいです」と
心境を
話しました。闘莉
王選手は、ブラジル
出身の38
歳。
激しさを
前面に
押し出したプレーを
持ち味に「
闘将」と
呼ばれ、
守りの
要として
活躍するだけでなく、
得点がほしい
場面では
積極的に
前線に
上がって、
高さや
強さをいかして
ゴールを
狙う姿勢は、
大きな期待を
集めました。
2003年に日本国籍を取得し、翌年のアテネオリンピックに出場、2010年のワールドカップ南アフリカ大会では、日本代表の主力として活躍し、海外の大会では初めてとなる決勝トーナメント進出に貢献しました。日本代表では43試合に出場し、8得点をあげています。
またJリーグでは、J1とJ2を合わせて529試合に出場し、104点をあげていて、浦和レッズではリーグ優勝に加えて、2回の天皇杯制覇、名古屋グランパスでもリーグ優勝を経験しました。
今シーズンは、J2のサンガでプレーしていましたが、1日都内のホテルで記者会見を開いて現役引退を発表しました。
記者会見で闘莉王選手は「19年間のプロ生活を引退します。感謝の気持ちで胸がいっぱいです」と心境を話したうえで、引退を決断した理由について「心に燃えている炎が消えそうになったら何歳であれ引退しようと決めていた。去年の終わりごろに少しそれを感じ、消えかかっていた炎を最後のエネルギーに変えて今シーズン戦った」と明かしました。
そして、現役の選手たちに向けては「いまはきれいなサッカーばかり。泥臭く、技術がすぐれなくても僕みたいに一生懸命やってサポーターに喜ばれるという姿勢をなくしてほしくない。そういう気持ちを伝えられる選手が消えてほしくない」とメッセージを残しました。
記者会見には日本代表などでともにプレーし、昨シーズンで現役を引退した楢崎正剛さんや中澤佑二さんが、サプライズゲストで登場して花束を渡すと、闘莉王選手は涙を浮かべていました。