式典では新成人を代表して大学生の新井航世さん(20)が「支えてくれた人たちのおかげで今の自分があります。国際色豊かな横浜で、将来は国と国をつなぐ懸け橋となりたいです」と抱負を述べました。
またゲストとして、横浜市在住で、リオデジャネイロパラリンピックで陸上競技の車いすのクラスに出場した中山和美選手が招かれ「私が10年間陸上を続けられたのは、競技の楽しさと勝ちたい思いがあったからです。失ったものを数えるのではなくこれからを考え目標に向け頑張ってください」と激励のことばを贈りました。
横浜市緑区の大学2年生の男性(20)は、「成人式は一生に一度なので、はかまを着ることにしました。将来は社会科の教師になりたいです」と緊張した面持ちで話していました。
一方、会場では市長のあいさつの途中で一部の新成人がステージに駆け寄ろうとして警察や警備員ともみ合いになり、式典が15分ほど中断するなど一時騒然となるトラブルもありました。
はれのひ被害の新成人支援
横浜市では、去年の成人の日に晴れ着を届けられず経営破綻した「はれのひ」で振り袖を契約していた人を支援しようと、無償で貸し出された晴れ着の着付け会が開かれました。
横浜市の晴れ着業者「はれのひ」は、去年、成人の日に突然休業し、晴れ着を着られない新成人が相次ぎました。
その後、経営破綻したことで、ことしの成人式に向けて契約していた人も振り袖が届かなかったり着付けをしてもらえなかったりと影響が広がりました。
こうした中、着物の販売などを手がける東京の会社が、「はれのひ」で契約していた新成人を対象に事前に振り袖を無償で貸し出し、14日、横浜市や福岡市で正規の値段より安く着付けて支援しました。
「はれのひ」で購入した振り袖が届かなかったという横浜市旭区の大学生の女性は、「トラブルで事前の撮影も中止になりどうなるかと思いましたが、母と一緒に選んだ振り袖を無事に着られて安心しました」と笑顔で話していました。
レンタルした振り袖が届かなかったという別の大学生の女性は、「気に入った振り袖はもう着られないのかと悲しく思っていましたが、無事に着られてうれしいです。この振り袖で友達と写真を撮るのが楽しみです」と話していました。
支援した着物販売会社で働く着付け講師の名畑幸枝さんは「この1年、被害に遭われた皆さんは複雑な気持ちで過ごしたと思いますが、振り袖を着るお手伝いができて光栄に思います。皆さんのこれからの幸せを祈っています」と話していました。