日本新聞: 小選挙区「10増10減」など区割り案首相に勧告見直し過去最多

小しょう選挙せんきょ区く「10増ぞう10減げん」など区割くわり案あん首相しゅしょうに勧告かんこく見直みなおし過去かこ最多さいた

Jun 16, 2022 18:06

Furigana

衆議院しゅうぎいんの小しょう選挙せんきょ区くをめぐるいわゆる1票ひょうの格差かくさを是正ぜせいするため、政府せいふの審議しんぎ会かいは、小しょう選挙せんきょ区くの「10増ぞう10減げん」など合あわせて25都道とどう府県ふけん、140選挙せんきょ区くの区割くわり案あんを岸田きしだ総理そうり大臣だいじんに勧告かんこくしました。

見直みなおしの対象たいしょうは過去かこ最多さいたとなりました。

1票ひょうの格差かくさは1.999倍ばいに

政府せいふの「衆議院しゅうぎいん議員ぎいん選挙せんきょ区く画定かくてい審議しんぎ会かい」は、総理そうり大臣だいじん官邸かんていで会合かいごうを開ひらき、おととしの国勢こくせい調査ちょうさの結果けっかなどをもとに小しょう選挙せんきょ区くの区割くわりを見直みなおす案あんを決定けっていし、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんに勧告かんこくしました。

岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、「内閣ないかくとしては、勧告かんこくをただちに国会こっかいに報告ほうこくするとともに、勧告かんこくに基もとづき、必要ひつような法制ほうせい上じょうの措置そちを講こうじていく」と述のべました。

まず、今回こんかいの見直みなおしで、小しょう選挙せんきょ区くの数かずが変かわるのは、15の都県とけんです。

数かずが増ふえるのは5つの都とと県けんで、

▼東京とうきょうは5つ増ふえて30に、

▼神奈川かながわは2つ増ふえて20になるほか、

▼埼玉さいたま・千葉ちば・愛知あいちでは1つずつ増ふえます。

逆ぎゃくに、減へるのは10の県けんです。

宮城みやぎ・福島ふくしま・新潟にいがた・滋賀しが・和歌山わかやま・岡山おかやま・広島ひろしま・山口やまぐち・愛媛えひめ・長崎ながさきで、いずれも1つ減へります。

見直みなおしにあたっては、法律ほうりつで決きめられた、人口じんこう比ひにより近ちかい配分はいぶんができるとされる「アダムズ方式ほうしき」という計算けいさん法ほうが初はじめて使つかわれました。

また、10の道府県どうふけんでは、小しょう選挙せんきょ区くの数かずは今いまのままですが線引せんひきが変更へんこうされます。

北海道ほっかいどう・大阪おおさか・兵庫ひょうご・福岡ふくおかの4つの道府県どうふけんは、1票ひょうの格差かくさを2倍ばい未満みまんにするための変更へんこうです。

茨城いばらき・栃木とちぎ・群馬ぐんま・岐阜ぎふ・静岡しずおか・島根しまねの6つの県けんでは、ひとつの市しや区くが複数ふくすうの選挙せんきょ区くに分割ぶんかつされている状態じょうたいを解消かいしょうする変更へんこうとなります。

こうした見直みなおしによって、合あわせて25の都道とどう府県ふけん、140選挙せんきょ区くの区割くわりが変かわることになり、過去かこ最多さいたとなりました。

今回こんかいの区割くわり案あんについて、おととしの国勢こくせい調査ちょうさをもとに試算しさんしますと、最もっとも人口じんこうが多おおい選挙せんきょ区くは「福岡ふくおか2区く」で、最もっとも人口じんこうが少すくない「鳥取とっとり2区く」と比較ひかくすると、1票ひょうの格差かくさは1.999倍ばいとなり、見直みなおし前まえの最大さいだい2.096倍ばいから改善かいぜんされるということです。