日本相撲協会は、
29日午後、
東京 両国の
国技館で
理事会を
開き、
元横綱 日馬富士の
傷害事件をめぐって
相撲協会と
対立を
続けてきた
貴乃花親方を
2階級降格の
懲戒処分としました。
貴乃花親方は、
春場所中に
暴行問題を
起こした
十両 貴公俊の
師匠としての
責任も
問われました。
貴乃花親方は、ことし
1月に
理事を
解任され
役員待遇委員に
降格したあと、
28日の
職務分担で
慣例に従い
役員待遇を
解かれ
1階級下の
委員に
位置づけられていて、
今回の
降格処分で、わずか
3か月の
間に
理事から
5階級下で
親方として
最も下の
階級と
なる年寄に
降格しました。
また、暴行問題を起こした貴公俊については1場所出場停止の懲戒処分としました。
親方の階級
日本相撲協会が定める親方の階級は6つです。
最上位の「理事」と、続く「副理事」は、役員候補選挙ですべての親方による投票で選ばれ、理事については、その後、評議員会が選任します。また、理事長は理事の互選で決まります。
3番目は「役員待遇委員」で、理事会に出席することができます。次いで「委員」、「主任」、「年寄」となっています。
現役を引退したばかりの若手の親方は、通常、「年寄」からスタートしますが、横綱や大関の経験者は委員待遇年寄として事実上、「委員」からスタートします。
懲戒処分の種類
日本相撲協会では、平成26年の公益財団法人化に伴い、賞罰規程を設け、7つの懲戒処分を定めています。
処分は軽い順に、
将来を戒めることを意味する「けん責」、
減給にあたる「報酬減額」、
本場所などへの出場を停止する「出場停止」、
相撲協会の事業への従事を停止する「業務停止」、
現役力士の番付や親方の階級を下げる「降格」、
引退を勧告する「引退勧告」、
「懲戒解雇」の7つです。
「引退勧告」と「懲戒解雇」を受けた場合は、再び相撲協会に所属することはできないと定めています。