日本新聞: 「将来は買い物の８０％をキャッシュレスで」経産省が提言

「将来しょうらいは買い物かいものの８はち０ぜろ％をキャッシュレスで」経けい産さん省しょうが提言ていげん

Apr 10, 2018 04:04

Furigana

買い物かいものの８はち０ぜろ％を現金げんきんを使つかわない「キャッシュレス決済けっさい」にすることを目指めざしています。店みせの人手ひとで不足ふそくなどに対応たいおうするため、経済けいざい産業さんぎょう省しょうの検討けんとう会かいがキャッシュレス決済けっさいを拡大かくだいすべきだという提言ていげんをまとめました。「キャッシュレス決済けっさい」は、店みせの人手ひとで不足ふそく対策たいさくといった効果こうかが期待きたいされていますが、日本にっぽんでは消費しょうひ者しゃが現金げんきんを重視じゅうしする傾向けいこうが強つよいこともあり、比率ひりつは２に０ぜろ％程度ていどと中国ちゅうごくや欧米おうべいに比くらべ普及ふきゅうしていません。

このため、経済けいざい産業さんぎょう省しょうは有識ゆうしき者しゃなどの検討けんとう会かいで普及ふきゅうに向むけた提言ていげんをまとめました。

提言ていげんではキャッシュレス決済けっさいの比率ひりつを、２に０ぜろ２に５ご年ねんには４よん０ぜろ％と今いまの２に倍ばいに拡大かくだいし、将来しょうらいは８はち０ぜろ％を目指めざすとしています。

そのうえで、目標もくひょうに向むけては、消費しょうひ者しゃに個人こじん情報じょうほうの漏ろうえいや不正ふせい送金そうきんへの懸念けねんが根強ねづよいため、個人こじん情報じょうほうなどを守まもるセキュリティー対策たいさくの徹底てっていが重要じゅうようになると強調きょうちょうしています。

さらに、サービスの規格きかくの統一とういつや、現金げんきん払はらいより有利ゆうりになる税制ぜいせい面めんの優遇ゆうぐう措置そちのほか、小ちいさな商店しょうてんでも利用りようできるように補助ほじょ金きんなども検討けんとうすべきだとしています。

経済けいざい産業さんぎょう省しょうは、キャッシュレス決済けっさいが広ひろがれば買い物かいものに関にかんする膨大ぼうだいな情報じょうほうを活用かつようした新あらたなビジネスも期待きたいできるとして、今後こんご、民間みんかん企業きぎょうとも協議きょうぎして具体ぐたい的てきな政策せいさくを検討けんとうする方針ほうしんです。

課題かだいは安全あんぜん性せいと個人こじん情報じょうほうの信頼しんらい性せいの確立かくりつ

経済けいざい産業さんぎょう省しょうによりますと、キャッシュレス決済けっさいの比率ひりつは韓国かんこくが９きゅう０ぜろ％程度ていど、中国ちゅうごくが６ろく０ぜろ％程度ていど、アメリカやイギリスが５ご０ぜろ％程度ていどになっています。

これに対にたいして日本にっぽんはクレジットカードや交通こうつう系けいの電子でんしマネーが中心ちゅうしんで、比率ひりつは２に０ぜろ％程度ていどとなっています。

このうち中国ちゅうごくでは偽札にせさつの被害ひがいが多おおいこともあり買い物かいものにＱＲコードの活用かつようが広ひろがっています。

またアメリカではＩあいＴてぃ-大手おおての「アマゾン・ドット・コム」が商品しょうひんを持もって店みせを出でるだけで自動じどう的てきにクレジットカードで買い物かいものの支払しはらいができる無人むじんのコンビニを始はじめています。

こうした中なか、買い物かいものに関にかんする膨大ぼうだいなデータを活用かつようして新あらたなビジネスにつなげようという動うごきも強つよまる一方いっぽう、海外かいがいも含ふくめて個人こじん情報じょうほうの扱あつかいに対にたいしては慎重しんちょうな意見いけんが出でています。

日本にっぽんでは、中国ちゅうごくや欧米おうべいに比くらべて消費しょうひ者しゃが現金げんきんを重視じゅうしする傾向けいこうや、個人こじん情報じょうほうの保護ほごへの関心かんしんも高たかく、キャッシュレス決済けっさいの普及ふきゅうに向むけては、安全あんぜん性せいと個人こじん情報じょうほうの扱あつかいに対にたいする信頼しんらい性せいの確立かくりつが大おおきな課題かだいになりそうです。