霧島連山の
一つで、
宮崎県にある
硫黄山で
噴火が
発生し、
噴火速報が
発表されてから
26日で
1週間になります。
火口からは
今も
噴気が
勢いよく上がっている
ほか、
その西側でも新たに
噴気が
上がっているのが
確認され、
専門家は
注意深く
監視を
続ける必要が
あると
指摘しています。
霧島連山の
えびの高原に
ある硫黄山では、
1週間前の
今月19日の
午後4時前に
山の
南側に
新たにできた
複数の
火口で
噴火が
発生し、
気象庁は
噴火速報を
発表したあと
噴火警戒レベルを
3に
引き上げました。
気象庁によりますと、噴火は、翌20日の朝には停止したということですが、25日の時点でも火口から白い噴気が勢いよく上がり、黒や灰色の泥水が断続的に噴出しているのが確認されています。
一方、20日の夕方以降は、火口から250メートルほど西側にある県道1号線付近からも噴気が勢いよく上がっているのが新たに確認されました。
この県道の付近や1週間前に噴火が起きた火口の周辺では、地盤が隆起しているのが国土地理院による解析でわかっていて、最大で15センチ前後に達しているということです。
これについて、火山噴火予知連絡会の会長で、京都大学の石原和弘名誉教授は「地下水が熱せられて上昇することで地盤が膨らんでいると見られる。今後の活動の状況によっては、火口の西側でも新たに噴火が起きて噴石や土砂が周辺に飛ぶ可能性がある」と述べ、引き続き注意深く監視する必要があると指摘しています。
硫黄山について気象庁は、噴火警戒レベル3を継続し、山からおおむね2キロの範囲では、噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。
霧島連山のえびの高原にある硫黄山では、1週間前の今月19日の午後4時前に山の南側に新たにできた複数の火口で噴火が発生し、気象庁は噴火速報を発表したあと噴火警戒レベルを3に引き上げました。
気象庁によりますと、噴火は、翌20日の朝には停止したということですが、25日の時点でも火口から白い噴気が勢いよく上がり、黒や灰色の泥水が断続的に噴出しているのが確認されています。
一方、20日の夕方以降は、火口から250メートルほど西側にある県道1号線付近からも噴気が勢いよく上がっているのが新たに確認されました。
この県道の付近や1週間前に噴火が起きた火口の周辺では、地盤が隆起しているのが国土地理院による解析でわかっていて、最大で15センチ前後に達しているということです。
これについて、火山噴火予知連絡会の会長で、京都大学の石原和弘名誉教授は「地下水が熱せられて上昇することで地盤が膨らんでいると見られる。今後の活動の状況によっては、火口の西側でも新たに噴火が起きて噴石や土砂が周辺に飛ぶ可能性がある」と述べ、引き続き注意深く監視する必要があると指摘しています。
硫黄山について気象庁は、噴火警戒レベル3を継続し、山からおおむね2キロの範囲では、噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。
国土地理院「同規模の噴火起きる可能性も」
国土地理院は、地球観測衛星「だいち2号」が今月23日に観測したデータを、先月のデータと比較して硫黄山の地盤の変動の解析を行いました。
その結果、1週間前に噴火が起きた場所の周辺とそこから250メートルほど西側の県道1号線の付近でも地盤が隆起し、その範囲が徐々に広がっていることが確認されました。地盤が隆起している範囲は、全体で東西およそ500メートルに達し、特に噴火が起きた火口や県道1号線の付近では、最大で15センチ前後に達しているということです。
国土地理院が公表した図では、地盤が隆起した領域が黄色などで示され、特に隆起量が多い場所は、青や紫で示されていて、気象庁の監視カメラの映像などからいずれの領域でも複数の場所から白い噴気が勢いよく上がっているのが確認できます。
国土地理院の藤原智地理地殻活動総括研究官は「1週間前の噴火から、硫黄山で隆起が続いているので、地下からの熱水の供給があれば1週間前に噴火した火口の西側でも前回と同じような規模の噴火が起きる可能性はある」と話しています。
京大「注意深く監視を」
硫黄山の火山活動について、火山噴火予知連絡会の会長で京都大学の石原和弘名誉教授は、現時点では地下のマグマが上昇し大きな噴火が発生するような兆候は見られないとしたうえで、「地震や地殻変動、それに噴気に火山灰が混じることで黒っぽくならないかなど、火山活動に変化がないか注意深く監視する必要がある」と指摘しています。
また、1週間前に噴火が発生した火口から250メートルほど西側にある県道付近から噴気が勢いよく上がり、この周辺の地盤が隆起していることについては、「地下水が熱せられて上昇することで、地盤が膨らんでいるとみられ、噴気の状態を監視する必要がある。今後の活動状況によっては、この西側からも噴火が起きて、噴石や土砂が周辺に飛ぶ可能性は十分考えられる」と話しています。
そのうえで、「霧島連山全体で活動が高まっていることは確かで、新燃岳や御鉢も含め、少なくとも、数年単位の長期的な視野で活動を監視する必要がある」と指摘しています。