日本新聞: 一部の市で仮設住宅の整備可能に法律改正へ

一部いちぶの市しで仮設かせつ住宅じゅうたくの整備せいび可能かのうに法律ほうりつ改正かいせいへ

May 2, 2018 04:05

Furigana

地震じしんなどで家いえを失うしなったり住すめなくなったりした人ひとのための仮設かせつ住宅じゅうたくを整備せいびする制度せいどが変かわる見込みこみです。政府せいふはこれまで都道とどう府県ふけんしかできなかった仮設かせつ住宅じゅうたくの整備せいびを一部いちぶの市しもできるようにする法律ほうりつの改正かいせい案あんを大型おおがた連休れんきゅう明あけに閣議かくぎ決定けっていし、国会こっかいに提出ていしゅつする方針ほうしんを決きめました。仮設かせつ住宅じゅうたくの整備せいびは災害さいがい救助きゅうじょ法ほうに基もとづいて都道とどう府県ふけんが行おこなうよう定さだめられています。

しかし、７なな年ねん前まえの東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいで、仙台せんだい市しは震災しんさい発生はっせい直後ちょくごに仮設かせつ住宅じゅうたくの建設けんせつ用地ようちを見みつけたものの、建設けんせつ会社かいしゃの選定せんていや契約けいやくは県けんが行おこなうため、建設けんせつの開始かいしが大幅おおはばに遅おくれたと主張しゅちょうしていて、仮設かせつ住宅じゅうたくを整備せいびする権限けんげんを移譲いじょうするよう国こくに求もとめていました。

こうした意見いけんはほかの複数ふくすうの市しからも出でていることから、政府せいふは一部いちぶの市しについても仮設かせつ住宅じゅうたくの整備せいびができるようにする災害さいがい救助きゅうじょ法ほうの改正かいせい案あんを大型おおがた連休れんきゅう明あけに閣議かくぎ決定けっていし、今いまの国会こっかいに提出ていしゅつする方針ほうしんを決きめました。

対象たいしょうとなるのは、財政ざいせい基盤きばんなどが強固きょうこな一部いちぶの政令せいれい指定してい都市としになる見込みこみで、仮設かせつ住宅じゅうたくの建設けんせつのほか、入居にゅうきょ期間きかんの延長えんちょうを国くにと直接ちょくせつ交渉こうしょうする権限けんげんなどが与あたえられる予定よていです。また、みなし仮設かせつとして利用りようするアパートなどの賃貸ちんたい契約けいやくも独自どくじに進すすめることができるようになる見込みこみだということです。

ただ、この法ほう改正かいせいをめぐっては、ことし３月さんがつ、全国ぜんこく知事ちじ会かいが「実際じっさいに支障ししょうが出でたという事実じじつは確認かくにんされておらず、制度せいどを変更へんこうする理由りゆうは見当みあたらない」と反対はんたいする意向いこうを示しめしていて、政府せいふは今後こんごも説明せつめいを続つづけることにしています。