日本新聞: アメフト問題関学大が会見「日大回答は誠意あると言えず」

アメリカンフットボールの日本にっぽん大学だいがくの選手せんしゅが関西かんさい学院がくいん大学だいがくの選手せんしゅに対にたいし、重大じゅうだいな反則はんそく行為こういをした問題もんだいで、関西学院大かんせいがくいんだいは記者きしゃ会見かいけんを開ひらき、日大にちだいからの回答かいとう書しょについて反則はんそく行為こういの背景はいけいが明あきらかになっていないなどとして「疑問ぎもんや疑念ぎねんを解消かいしょうできておらず、現時点げんじてんでは誠意せいいある対応たいおうとは判断はんだんしかねる」と日大にちだいの対応たいおうに不満ふまんを示しめしました。会見かいけんは、兵庫ひょうご県けん西宮にしのみや市しで行おこなわれ、関西かんさい学院がくいん大だいの鳥とり内ない秀晃ひであき監督かんとくと小野おの宏ひろしディレクターが出席しゅっせきしました。

この中なかで、関西かんさい学院がくいん大だいの小野おの宏ひろしディレクターは、反則はんそく行為こういの背景はいけいに日大にちだいの内田うちだ正人まさと監督かんとくによる指示しじがあったかについて、今月こんげつ１いち５ご日にちに日大にちだいから受け取うけとった回答かいとう書しょの内容ないようを明あきらかにし、「”意図いと的てきな乱暴らんぼう行為こういを教おしえることはまったくない。ルールに基もとづいた指導しどうを徹底てっていしており、指導しどう者しゃの教おしえと選手せんしゅの理解りかいにかい離かいりがあった。指導しどう方法ほうほうについて深ふかく反省はんせいしている”と回答かいとうがあった」と話はなしました。

また、小野おのディレクターは、日大にちだいの内田うちだ監督かんとくが試合しあい終了しゅうりょう後ごに「あれぐらいやっていかないと勝かてない。やらせている私わたしの責任せきにん」と発言はつげんしたことについて、日大にちだいが「本意ほんいではないため試合しあい終了しゅうりょう後ごにメディアに発はっした日大にちだい監督かんとくの発言はつげんは撤回てっかいする」と回答かいとうしてきたことを明あきらかにしました。

さらに、試合しあい当日とうじつのミーティングで日大にちだいの監督かんとくが選手せんしゅに対にたいして行おこなった発言はつげんについて、日大にちだいから「相手あいてを負傷ふしょうさせる意図いとはなく、士気しきをあげるために行いった。これまでに把握はあくしている事実じじつやプレーにいたった経緯けいい、それまでの指導しどう内容ないようや試合しあい後ごの対応たいおうなどについて、確認かくにん作業さぎょうと再発さいはつ防止ぼうしの策定さくていを行おこなっているため、５月ごがつ２に４よん日にちをめどに改あらためて回答かいとうしたい」と回答かいとうがあったことを明あきらかにしました。

そして、これについて、「選手せんしゅの責任せきにんはあると思おもうが、監督かんとくの責任せきにんについて、真相しんそうを究明きゅうめいしていただきたい。次つぎの回答かいとうに誠意せいいが感かんじられない場合ばあいは、定期ていき戦せんは行おこなわない」と述のべて、再さい回答かいとうの内容ないよう次第しだいでは今後こんごの日大にちだいとの定期ていき戦せんを中止ちゅうしする考かんがえを示しめしました。

日大にちだいの回答かいとうは

会見かいけんは、兵庫ひょうご県けん西宮にしのみや市しで行おこなわれ、関西かんさい学院がくいん大だいの鳥とり内ない秀晃ひであき監督かんとくと小野おの宏ひろしディレクターが出席しゅっせきしました。

「誠意せいいあるとは判断はんだんしかねる」

小野おのディレクターは今回こんかいの回答かいとう書しょについて、「弊へい部ぶの抱かかえる疑問ぎもんや疑念ぎねんを解消かいしょうできておらず、現時点げんじてんでは誠意せいいある対応たいおうとは判断はんだんしかねる」としたうえで、近日きんじつ中ちゅうに関東かんとう学生がくせい連盟れんめいの規律きりつ委員いいん会かいが行おこなうヒアリングには、選手せんしゅや保護ほご者しゃとともに全面ぜんめん的てきに協力きょうりょくする考かんがえを示しめしました。

関西学院大かんせいがくいんだいの鳥とり内ない秀晃ひであき監督かんとくは、日大にちだいの内田うちだ監督かんとくの一連いちれんの対応たいおうについて、「自分じぶんの厳きびしさと選手せんしゅの受け取うけとり方かたがかい離かいりしていると思おもうならば、なぜベンチに戻もどして”そういうプレーをするんじゃない”と言いうことができなかったのか。もしあのような行為こういを受け入うけいれたらスポーツは成り立なりたたない。非常ひじょうに悪質あくしつなので次つぎの日ひにわれわれの選手せんしゅに直接ちょくせつ謝罪しゃざいをするのが筋すじではないか」と話はなしました。

そのうえで「ここまでの対応たいおうは到底とうてい、受け入うけいれることはできない。われわれも選手せんしゅに対にたいして、”汚きたないプレー、反則はんそくプレーはするな、相手あいてを傷きずつけるプレーは絶対ぜったいやるな、やったら一生いっしょう罪ざいを背負せおうことになるよ”と毎回まいかい言いっている。日大にちだいの内田うちだ監督かんとくは責任せきにんある立場たちばなので、はっきりと記者きしゃ会見かいけんをして、謝罪しゃざいしてほしい」と話はなしました。

小野おのディレクターは、けがをした選手せんしゅの家族かぞくの様子ようすについて、「反則はんそく行為こういそのものに対にたいしても、相手あいての監督かんとくの指示しじがあったのではないかという疑念ぎねんについても、謝罪しゃざいを申し込もうしこまれていないということについても、憤いきどおりを感かんじている」と説明せつめいしました。そのうえで、「けがをした選手せんしゅができるだけ早はやく回復かいふくしてまたプレーができるように、フットボールと関係かんけいないようなことで注目ちゅうもくをあびるのではなく、プレーに専念せんねんできるように願ねがっている」と話はなしました。

信頼しんらい関係かんけいが損そこなわれた

鳥とり内ない監督かんとくは、日大にちだいとの関係かんけいについて「長ながい歴史れきしの中なかでライバル関係かんけいにあった。このような事件じけんが起おこってしまったことは非常ひじょうに残念ざんねんだ」と話はなしました。

小野おの宏ひろしディレクターは「日大にちだいとは各かく世代せだいごとにつながりが深ふかいライバル。長ながい歴史れきしが変かわったわけではなく、これまで培つちかってきたつながりはいまも変かわらない。それだけにこうした問題もんだいが起おきたことは全まったく信しんじられない。いま両りょうチームは決定けってい的てきに信頼しんらい関係かんけいが損そこなわれている」と話はなしました。

また、日大にちだいの今後こんごの対応たいおうについて、「どういう事情じじょうがあったにせよ、生命せいめいにかかわる危険きけんで悪質あくしつなプレーで、許ゆるされるものではない。なぜ突然とつぜん、ああいうプレーをしたのか真相しんそう究明きゅうめいがなされるべきだ。その不可解ふかかいさがきちんと納得なっとくできないと、この問題もんだいは解決かいけつしない」と話はなしました。

また、問題もんだいとなったプレーを行おこなった日大にちだいの選手せんしゅに対にたいしては、「本人ほんにんが真実しんじつを自分じぶんの口くちから話はなすのが、彼かれの人生じんせいのためにも必要ひつようだと思おもう」話はなしました。

けがの選手せんしゅ刑事けいじ告訴こくそは２に回かい目めの回答かいとう踏ふまえ判断はんだん

関西学院大かんせいがくいんだいのアメリカンフットボール部ぶは１いち７なな日にちの記者きしゃ会見かいけんで、けがをした選手せんしゅと家族かぞくは当初とうしょ、関係かんけい者しゃに相談そうだんして刑事けいじ告訴こくそも検討けんとうしていたことを明あきらかにしました。そのうえで、今月こんげつ２に４よん日にちまでに日大にちだいからの２に回かい目めの回答かいとう書しょが届とどくことからその回答かいとうを踏ふまえて選手せんしゅと家族かぞくが改あらためて対応たいおうを検討けんとうしていく方針ほうしんだということです。