日本新聞: 沖縄戦から73年戦没者追悼式開かれる

沖縄おきなわ戦せんから73年ねん戦没せんぼつ者しゃ追悼ついとう式しき開ひらかれる

Jun 23, 2018 13:06

Furigana

20万まん人にんを超こえる人ひとが亡なくなった沖縄おきなわ戦せんから73年ねん。沖縄おきなわは23日にち、「慰霊いれいの日ひ」を迎むかえ、最後さいごの激戦げきせん地ちとなった糸満いとまん市しでは、遺族いぞくなどおよそ5100人にんが参列さんれつして、戦没せんぼつ者しゃ追悼ついとう式しきが開ひらかれました。太平洋たいへいよう戦争せんそう末期まっきの沖縄おきなわ戦せんでは、住民じゅうみんを巻き込まきこんだ激はげしい地上ちじょう戦せんで20万まん人にんを超こえる人ひとが犠牲ぎせいになり、沖縄おきなわ県民けんみんの４よん人にんに１いち人にんが亡なくなりました。

沖縄おきなわ県けんは旧きゅう日本にっぽん軍ぐんの組織そしき的てきな戦闘せんとうが終おわったとされる６月ろくがつ23日にちを「慰霊いれいの日ひ」としています。

最後さいごの激戦げきせん地ちとなった糸満いとまん市し摩文仁まぶにの平和へいわ祈念きねん公園こうえんでは、遺族いぞくなどおよそ5100人にんが参列さんれつして、沖縄おきなわ県けん主催しゅさいの戦没せんぼつ者しゃ追悼ついとう式しきが開ひらかれ、正午しょうごには全員ぜんいんで１いち分間ふんかんの黙もくとうを捧ささげました。

このあと、翁長おなが知事ちじが「平和へいわ宣言せんげん」を読み上よみあげ、「私わたしたちは、この悲惨ひさんな体験たいけんから、戦争せんそうの愚おろかさ、命いのちの尊とうとさという教訓きょうくんを学まなび、平和へいわを希求ききゅうする『沖縄おきなわのこころ』を大事だいじに今日きょうを生いきています」と述のべました。

そして、米べい朝ちょう首脳しゅのう会談かいだんが開ひらかれるなど、東アジアひがしあじあをめぐる安全あんぜん保障ほしょう環境かんきょうは大おおきく変化へんかしているとしたうえで、「20年ねん以上いじょうも前まえに合意ごういした辺野古へのこへの移設いせつが、普天間ふてんま飛行場ひこうじょう問題もんだいの唯一ゆいいつの解決かいけつ策さくと言いえるのでしょうか。沖縄おきなわの基地きち負担ふたん軽減けいげんに逆行ぎゃっこうしているばかりではなく、アジアの緊張きんちょう緩和かんわの流ながれにも逆行ぎゃっこうしていると言いわざるをえず、全まったく容認ようにんできるものではありません。国民こくみんの皆様みなさまには沖縄おきなわの基地きちの現状げんじょうや日にち米べい安全あんぜん保障ほしょう体制たいせいの在り方ありかたについて、真摯しんし（しんし）に考かんがえていただきたい」と述のべました。

安倍あべ首相しゅしょう「基地きち負担ふたん軽減けいげんに全力ぜんりょく尽つくす」

また、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは「沖縄おきなわは20万まん人にんもの尊とうとい命いのちが無残むざんに奪うばわれ焦土しょうどと化かした。すべての戦没せんぼつ者しゃの無念むねんを思おもう時とき、胸むねの潰つぶれる思おもいだ。戦争せんそうの惨禍さんかを二度にどと繰り返くりかえさず、万まん人にんが心こころ豊ゆたかに暮くらせる世の中よのなかを実現じつげんすると改あらためて誓ちかう」と述のべました。

そのうえで、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは「沖縄おきなわの方々かたがたには永ながきにわたり、米べい軍ぐん基地きちの集中しゅうちゅうによる大おおきな負担ふたんを担になっていただいており、この現状げんじょうは変かえていかなければならない。『できることはすべて行おこなう』。引き続ひきつづきこの方針ほうしんのもと、沖縄おきなわの基地きち負担ふたん軽減けいげんに全力ぜんりょくを尽つくす」と述のべました。

また、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは「沖縄おきなわは美うつくしい自然しぜんや地理ちり的てき特性とくせいを生いかし、去年きょねんの観光かんこう客きゃくの数かずはハワイを上回うわまわった。沖縄おきなわが日本にっぽんの発展はってんをけん引けんいんすることが現実げんじつのものになってきたと実感じっかんしており、この流ながれをさらに加速かそくさせるため、私わたしが先頭せんとうに立たって沖縄おきなわの振興しんこうを前まえに進すすめる」と述のべました。