６むっつの都府県とふけんで病床びょうしょう数すうひっ迫ひっぱく ＮＨＫえぬえいちけい調査ちょうさ 新型しんがたコロナウイルス

それによりますと、新型しんがたコロナウイルスの患者かんじゃが入院にゅういんするために確保かくほしている病床びょうしょうの数かずは全国ぜんこくで合あわせて１いち万まん1000床しょう余あまりで、先週せんしゅう行おこなった調査ちょうさと比くらべて、およそ1500床しょう増ふえました。

また現在げんざいの入院にゅういん患者かんじゃは少すくなくとも6600人にん余あまりにのぼり、先週せんしゅうと比くらべて1600人にん余あまり、３さん割わりほど増ふえています。

都道とどう府県ふけん別べつに、確保かくほできている病床びょうしょう数すうに対にたいして入院にゅういん患者かんじゃの数かずが８はち割わりを超こえているのは６むっつの都府県とふけんで、このうちの東京とうきょう都とと石川いしかわ県けん、大阪おおさか府ふ、兵庫ひょうご県けんは、政府せいふが特とくに重点じゅうてん的てきに感染かんせん拡大かくだい防止ぼうしの取り組とりくみを進すすめる必要ひつようがあるとしている「特定とくてい警戒けいかい都道とどう府県ふけん」ですが、このほかの地域ちいきでは滋賀しが県けんと沖縄おきなわ県けんが含ふくまれています。

一方いっぽうで、前回ぜんかい、先週せんしゅう行おこなった調査ちょうさで８はち割わりを超こえていた、京都きょうと府ふや高知こうち県けん、福岡ふくおか県けんは軽症けいしょうの患者かんじゃに宿泊しゅくはく施設しせつや自宅じたくなどで療養りょうようしてもらう対応たいおうをとったほか、山梨やまなし県けんは追加ついかの病床びょうしょうを確保かくほしたことで病床びょうしょうがひっ迫ひっぱくしている割合わりあいが下さがりました。

そして宿泊しゅくはく施設しせつや自宅じたくで療養りょうようや待機たいきをしている人ひとは、病床びょうしょうが確保かくほできていない人ひとたちも含ふくめて、17都道とどう府県ふけんで1700人にんを超こえ、ほぼ倍増ばいぞうしています。

このうち埼玉さいたま県けん、千葉ちば県けん、神奈川かながわ県けんの東京とうきょう近郊きんこうでは、それぞれ300人にんを超こえ、東京とうきょう都とや福岡ふくおか県けんでも、それぞれ100人にんを超こえています。

さらに医療いりょう体制たいせいについて懸念けねんしていることを聞きいたところ、感染かんせんが都市とし部ぶだけでなく地方ちほうにも広ひろがってきていることを受うけて、もともと医師いし不足ふそくの地域ちいきでの医療いりょう提供ていきょうや検査けんさを行おこなう体制たいせいに不安ふあんがあるといった声こえや、新型しんがたコロナウイルスの診療しんりょうと通常つうじょうの医療いりょうの両立りょうりつが課題かだいだといった声こえが出でてきています。

また自宅じたくなどで療養りょうようする患者かんじゃが重症じゅうしょう化かした場合ばあいの対応たいおうや、引き続ひきつづき医療いりょう用ようのマスクやガウンなどが不足ふそくする中なか、医療いりょう従事じゅうじ者しゃの感染かんせん防止ぼうしについて多おおくのところが課題かだいに挙あげています。

専門せんもん家か「楽観らっかんはできない」

これについて、感染かんせん症しょう対策たいさくに詳くわしい東北とうほく医科いか薬科やっか大学だいがくの賀来かく満夫みつお特とく任にん教授きょうじゅは「医療いりょう崩壊ほうかいを防ふせぐには患者かんじゃの症状しょうじょうに応おうじたベッドの確保かくほが必要ひつようだ。中等ちゅうとう症しょうや重症じゅうしょうになる患者かんじゃに入院にゅういんしてもらって、軽症けいしょうの人ひとは自宅じたくやホテルで療養りょうようしてもらう体制たいせいが整ととのいつつあるのではないか」と評価ひょうかしています。

ただ、こうした対応たいおうに伴ともなう注意ちゅうい点てんとして賀来かく特とく任にん教授きょうじゅは「自宅じたくなどで療養りょうようする患者かんじゃが重症じゅうしょう化かすることがあるため、重症じゅうしょう化かする兆候ちょうこうを見逃みのがさずに対応たいおうすることが各かく自治体じちたいに求もとめられる」と指摘してきしています。

一方いっぽうで、今後こんごの見通みとおしについて「重症じゅうしょう化かした患者かんじゃに対応たいおうするベッドに空あきができても、院内いんない感染かんせんが起おきると、その医療いりょう機関きかんのベッドが利用りようできなくなる。患者かんじゃは増ふえていて、医療いりょう現場げんばは引き続ひきつづき難むずかしい対応たいおうを迫せまられており、楽観らっかんはできない」と話はなしています。