日本新聞: 安倍首相イラン訪問終え帰国

安倍あべ首相しゅしょうイラン訪問ほうもん終おえ帰国きこく

Jun 14, 2019 07:06

Furigana

アメリカとイランの対立たいりつで中東ちゅうとう情勢じょうせいが緊迫きんぱくする中なか、イランを訪おとずれていた安倍あべ総理そうり大臣だいじんはロウハニ大統領だいとうりょうや最高さいこう指導しどう者しゃのハメネイ師しとの会談かいだんなど一連いちれんの日程にっていを終おえ、14日にち朝あさ、政府せいふ専用せんよう機きで帰国きこくしました。

アメリカとイランの対立たいりつで中東ちゅうとう情勢じょうせいの緊迫きんぱくする中なか、日本にっぽんの総理そうり大臣だいじんとして41年ねんぶりにイランを訪問ほうもんしていた安倍あべ総理そうり大臣だいじんはロウハニ大統領だいとうりょうや最高さいこう指導しどう者しゃのハメネイ師しと相次あいついで会談かいだんしました。

このうち、ロウハニ大統領だいとうりょうとの首脳しゅのう会談かいだんで安倍あべ総理そうり大臣だいじんは、緊張きんちょう緩和かんわに向むけた建設けんせつ的てきな対応たいおうを働はたらきかけたのに対にたいし、ロウハニ大統領だいとうりょうは「イランとしても戦争せんそうは望のぞんでいない」と述のべ、日本にっぽんの取り組とりくみを歓迎かんげいする意向いこうを示しめしました。

また国政こくせいの実権じっけんを事実じじつ上じょう、掌握しょうあくしているハメネイ師しとの初はじめての会談かいだんで安倍あべ総理そうり大臣だいじんは、イランをめぐる核かく合意ごういを支持しじする考かんがえを伝つたえ、核かく合意ごういの着実ちゃくじつな履行りこうに期待きたいを示しめしたのに対にたいし、ハメネイ師しは核兵器かくへいきの製造せいぞうや保有ほゆうを目指めざす意図いとはないという考かんがえを示しめしました。

一連いちれんの日程にっていを終おえた安倍あべ総理そうり大臣だいじんは14日にち午前ごぜん７なな時じ20分ふんすぎ、政府せいふ専用せんよう機きで羽田はた空港くうこうに到着とうちゃくしました。

安倍あべ総理そうり大臣だいじんは今後こんご、トランプ大統領だいとうりょうに今回こんかいの結果けっかを説明せつめいするための電話でんわ会談かいだんの調整ちょうせいをするほか、今月こんげつ末まつのＧじ-20大阪おおさかサミット、それにことしの経済けいざい財政ざいせい運営うんえいと改革かいかくの基本きほん方針ほうしん、いわゆる「骨太ほねぶとの方針ほうしん」の閣議かくぎ決定けっていに向むけ準備じゅんびを加速かそくするものと見みられます。

中東ちゅうとうメディアの反応はんのうは？

今回こんかいの安倍あべ総理そうり大臣だいじんのイラン訪問ほうもんについて、中東ちゅうとうのメディアは会談かいだんの中なかで、イラン側がわが核兵器かくへいきを製造せいぞうする意志いしがないと表明ひょうめいしたことやアメリカとの対話たいわを拒否きょひする姿勢しせいを示しめしたことなどを挙あげて大おおきく伝つたえています。

カタールの衛星えいせいテレビ局てれびきょく、アルジャジーラは「ハメネイ師しは核兵器かくへいきの製造せいぞうや保有ほゆう、使用しようの意図いとがないと安倍あべ総理そうり大臣だいじんに約束やくそくした」としてこの発言はつげんを評価ひょうかしました。

その一方いっぽうで、「ハメネイ師しはアメリカとは交渉こうしょうせず、トランプ大統領だいとうりょうはメッセージを送おくる価値かちもないと発言はつげんした。緊張きんちょう緩和かんわのために訪おとずれたという安倍あべ総理そうりにとっては、一撃いちげきをくらわされたようなのものだろう」として、アメリカとの仲介ちゅうかい役やくを目指めざした日本にっぽんにとっては厳きびしい結果けっかになったと伝つたえています。

また、イランと敵対てきたいするイスラエルの英字えいじ紙しエルサレム・ポストは、アメリカが制裁せいさいを科かす中なかでも、一連いちれんの会談かいだんでは中東ちゅうとう地域ちいきの安定あんていのほか、洪水こうずい被害ひがいに対にたいする支援しえんなど、広範こうはんな話し合はなしあいが行おこなわれたことを紹介しょうかいしたうえで、「今回こんかいの訪問ほうもんはイランを責任せきにんある普通ふつうの国くにのように見みせるという外交がいこう実績じっせきになったという点てんで、イランの勝利しょうりだ」と伝つたえ、今回こんかいの訪問ほうもんはイランにとって利益りえきになったという見方みかたを伝つたえています。