「大阪おおさか城じょうのＥＶはミス」安倍あべ首相しゅしょうみずからの発言はつげんに「遺憾いかん」

この発言はつげんについて、自民党じみんとうの萩生田はぎうだ幹事かんじ長ちょう代行だいこうは、安倍あべ総理そうり大臣だいじんと会談かいだんした際さいに説明せつめいがあったことを明あきらかにしました。

萩生田はぎうだ氏しによりますと、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは「日本にっぽんは文化財ぶんかざいなどの復元ふくげんにも大おおきな力ちからを持もっており、限かぎりなく同おなじものをつくったが当時とうじは、エレベーターはなかったということを言いいたかった。決けっして、エレベーターが必要ひつようないとか、バリアフリーの社会しゃかいに異論いろんを唱となえるとか、そうした発言はつげんではない」と説明せつめいしたということです。

一方いっぽうで、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは「取とりようによっては、障害しょうがい者しゃやお年寄としよりに不自由ふじゆうがあってもしかたがないと聞きこえるような発言はつげんをしたことは遺憾いかんだ」とも述のべたということです。

菅かん官房かんぼう長官ちょうかん「批判ひはんされるようなものではない」

菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは記者きしゃ会見かいけんで、安倍あべ総理そうり大臣だいじんの発言はつげんは、大阪おおさか城じょうの歴史れきし的てき価値かちと復元ふくげんの経緯けいいに触ふれたもので批判ひはんはあたらないという認識にんしきを示しめしました。

菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「あいさつを全部ぜんぶ読よんでもらえれば全まったく問題もんだいない発言はつげんだということがわかると思おもう。安倍あべ総理そうり大臣だいじんは、『明治めいじ維新いしんの混乱こんらんで大阪おおさか城じょうの大半たいはんは焼失しょうしつしたが、天守閣てんしゅかくは今いまから90年ねん前まえ、16世紀せいきのものが忠実ちゅうじつに復元ふくげんされた』と述のべており、その観点かんてんからの発言はつげんだ」と説明せつめいしました。

そのうえで、「大阪おおさか城じょうの歴史れきし的てき価値かちと復元ふくげんの経緯けいいに触ふれたものであり批判ひはんされるようなものではない」と述のべ、批判ひはんはあたらないという認識にんしきを示しめしました。

柴山しばやま文部もんぶ科学かがく大臣だいじん「歴史れきし的てき価値かちと復元ふくげんの経緯けいいに触ふれたもの」

柴山しばやま文部もんぶ科学かがく大臣だいじんは記者きしゃ会見かいけんで「安倍あべ総理そうり大臣だいじんの発言はつげんの趣旨しゅしは、大阪おおさか城じょうの歴史れきし的てき価値かちと復元ふくげんの経緯けいいについて触ふれたものと承知しょうちしている」と述のべました。

そのうえで「一般いっぱん論ろんとして、文化財ぶんかざいのバリアフリー化かと史跡しせきの価値かちを保存ほぞんする形かたちでの整備せいびは、できるかぎり両立りょうりつが図はかられることが大切たいせつだ。施設しせつの所有しょゆう者しゃ、管理かんり者しゃにはハード・ソフトのさまざまな手法しゅほうを駆使くししたバリアフリー化かを検討けんとうしてもらいたい」と述のべました。

立たつ民みん 長ちょう妻つま代表だいひょう代行だいこう「言い方いいかたが非常ひじょうに稚拙ちせつ」

立憲りっけん民主みんしゅ党とうの長ちょう妻つま代表だいひょう代行だいこうは、東京とうきょう都内とないで記者きしゃ団だんに対にたいし「『ミス』と言いうと『間違まちがい』ということになるので、ジョークにしても別べつの言い方いいかたがあったのではないか。設計せっけいに携たずさわった方ほうは不愉快ふゆかいな思おもいをするだろうし、バリアフリーの点てんでもいかがなものか。冗談じょうだんという意識いしきがあったかもしれないが、言い方いいかたが非常ひじょうに稚拙ちせつだ」と述のべました。

国民こくみん 玉木たまき代表だいひょう「極きわめて不適切ふてきせつ」

国民こくみん民主みんしゅ党とうの玉木たまき代表だいひょうは、大分おおいた市しで記者きしゃ団だんに対にたいし「これからの日本にっぽんは、共生きょうせい社会しゃかいを目指めざしていかないといけない。安倍あべ総理そうり大臣だいじんの発言はつげんは、冗談じょうだんで言いったつもりだろうが、極きわめて不適切ふてきせつだったのではないか。さまざまな立場たちばの人ひとの思おもいに配慮はいりょしながら、物事ものごとを進すすめていくことが大切たいせつだ」と述のべました。

愛知あいち 大村おおむら知事ちじ「早はやめに取り消とりけしたほうがいい」

エレベーターの設置せっちは、名古屋なごや城じょうの天守閣てんしゅかく復元ふくげん計画けいかくでも賛否さんぴがあります。

安倍あべ総理そうり大臣だいじんの発言はつげんについて、愛知あいち県けんの大村おおむら知事ちじは「極きわめて不適切ふてきせつだ。早はやめに取り消とりけしたほうがいいと思おもう」と述のべました。

愛知あいち県けんの大村おおむら知事ちじは、２に日にちの記者きしゃ会見かいけんで「その場ばのウケをねらって言いったのだろうが、政府せいふがバリアフリーを進すすめ、障害しょうがい者しゃ団体だんたいもバリアフリーを求もとめている中なかで、リーダーである総理そうり大臣だいじんが『バリアフリーでなくてもいい』と捉とらえられかねないような発言はつげんをＧじ-20の場ばでするのは、極きわめて不適切ふてきせつだ」と述のべました。

そのうえで「早はやめに取り消とりけしたほうがいいと思おもう。明快めいかいに『取り消とりけします』『適切てきせつではなかった』と言いい、合あわせて『障害しょうがい者しゃ福祉ふくし政策せいさくをしっかりやっていく』と表明ひょうめいすればいいのではないか」と述のべました。

ネット上じょうでは

インターネット上じょうでは「バリアフリーを軽視けいししすぎ」「パラリンピックを開催かいさいする国くにのトップがこれか」という批判ひはんの声こえがあがっていました。

親戚しんせきに障害しょうがいのある人ひとがいるという女性じょせいは「世界せかい的てきにもバリアフリーやユニバーサルデザインが主流しゅりゅうとなっている中なか、『エレベーターをつけたのはミス』という趣旨しゅしの発言はつげんは、ジョークとしてもすぐれているとは言いえない」と投稿とうこうしていました。

一方いっぽう「復元ふくげんとしては失敗しっぱいだったと言いっただけだ」とか「個人こじん的てきには大阪おおさか城じょうにエレベーターはいらない。内観ないかんも外観がいかんもできるかぎり忠実ちゅうじつに復元ふくげんしてほしい」などという投稿とうこうもありました。

また「五体ごたい不ふ満足まんぞく」の著書ちょしょで知しられる乙おつ武洋たけひろ匡ただしさんは、１いち日にちインターネットに「車椅子くるまいすやベビーカーを必要ひつようとする人ひとは、観光かんこうできなくて当然とうぜんだと思おもわれているのだろうか。総理そうりにその存在そんざいを否定ひていされたように思おもえて、とても悲かなしい気持きもちになった」などと投稿とうこうしていました。