今回は、全国の16歳以上の男女1960人が回答しました。
このうち「砂をかむよう」という慣用句をどんな意味で使うかを聞きました。
この「砂をかむよう」という慣用句は、歌手の堀内孝雄さんのヒット曲、「竹とんぼ」の歌詞の中で、「砂を噛むようなこんな人の世に」と使われていました。
また、歌手の松浦亜弥さんも、「砂を噛むように...NAMIDA」というタイトルの曲を発表していました。
皆さんは、それぞれどんな意味で使われていると思いますか?
「砂をかむように」という慣用句は、本来、「無味乾燥でつまらない様子」という意味です。
今回の調査では、このように正しく使っている人は32.1%、一方で、「悔しくてたまらない様子」と誤った意味で使っている人は56.9%に上りました。
このほか「失望してぼんやりしている様子」を表す『憮然』という慣用句を、「腹を立てている様子」と誤った意味で使っている人は56.7%、「大いにありがたい」という意味の『御の字』を、「一応、納得できる」と誤った意味で使っている人は49.9%に上りました。
日本語学者で杏林大学の金田一秀穂特任教授は「ことばの意味というのは、時代とともに移ろうものだ。本来の意味も学びつつ、自分たちの気持ちを表現できる新しいことばを作り出してほしい」と話していました。