休場きゅうじょう相次あいつぐ鶴つる竜りゅうと白はく鵬ほうに「注意ちゅうい」の決議けつぎ 横綱よこづな審議しんぎ委員いいん会かい

鶴つる竜りゅうは腰こしやひじのけがなどで3場所ばしょ連続れんぞくで休場きゅうじょうし、白はく鵬ほうも右みぎひざの手術しゅじゅつの影響えいきょうなどで自身じしん初はじめて3場所ばしょ連続れんぞくで休場きゅうじょうしていていずれもおととし11月つきの九州きゅうしゅう場所ばしょ以降いこう、開催かいさいされた12場所ばしょのうち、8場所ばしょを休場きゅうじょうしています。

会合かいごうのあと横綱よこづな審議しんぎ委員いいん会かいの矢野やの弘典ひろのり委員いいん長ちょうは、鶴つる竜りゅうと白はく鵬ほうの両りょう横綱よこづなに対にたいして「注意ちゅうい」の決議けつぎをしたことを明あきらかにしました。

矢野やの委員いいん長ちょうはこの2年間ねんかんで、両りょう横綱よこづながともに3分ぶんの2に当あたる場所ばしょを休場きゅうじょうしていることを指摘してきしたうえで、この間このかん、白はく鵬ほうが3回かい、鶴つる竜りゅうが1回かい、優勝ゆうしょうしていることを考慮こうりょしても「休やすみがあまりにも多おおい。横綱よこづなの責任せきにんを十分じゅうぶんに果はたしているとは言いえない」と苦言くげんを呈ていしました。

そして「第だい一いち人にん者しゃにふさわしい自覚じかくを持もち、行動こうどうによってそれを示しめしてほしい。注意ちゅういを与あたえて奮起ふんきを促うながすものであり、来場らいじょう所しょにはぜひ覚悟かくごを決きめて備そなえていっていただきたい」と厳きびしく自覚じかくを求もとめました。

横綱よこづな審議しんぎ委員いいん会かいは内規ないきで、横綱よこづなが休場きゅうじょうが多おおい場合ばあいや横綱よこづなとして非常ひじょうに不成績ふせいせきでありその位くらいに堪こたえないと認みとめた場合ばあいなどに「激励げきれい」や「注意ちゅうい」、それに「引退いんたい勧告かんこく」などを決議けつぎするとしています。

「激励げきれい」の決議けつぎは、おととし九州きゅうしゅう場所ばしょ後ごに横綱よこづな 稀まれ勢ぜいの里さとに出だされたことがありますが、より踏み込ふみこんだ「注意ちゅうい」が決議けつぎされたのは初はじめてです。

横綱よこづな審議しんぎ委員いいん会かい 過去かこの決議けつぎ

横綱よこづな審議しんぎ委員いいん会かいは内規ないきで、横綱よこづなの休場きゅうじょうが多おおい場合ばあいや、横綱よこづなとして非常ひじょうに不成績ふせいせきでありその位くらいに堪こたえないと認みとめた場合ばあいなどに横綱よこづなに対にたいして「激励げきれい」や「注意ちゅうい」、「引退いんたい勧告かんこく」を決議けつぎするとしています。

おととしには、8場所ばしょ連続れんぞく休場きゅうじょうのあと秋場所あきばしょで10勝しょうを挙あげたものの九州きゅうしゅう場所ばしょで初日しょにちから4連敗れんぱいして途中とちゅう休場きゅうじょうした横綱よこづな 稀まれ勢ぜいの里さとに対にたいし、横綱よこづな審議しんぎ委員いいん会かいとして初はじめてとなる「激励げきれい」を決議けつぎしました。

稀まれ勢ぜいの里さとは、続つづく平成へいせい31年ねんの初はつ場所ばしょに進退しんたいをかけて出場しゅつじょうしましたが初日しょにちから3連敗れんぱいし、4日にち目めの土俵どひょうには上あがらず引退いんたいしました。

また、平成へいせい11年ねんの秋場所あきばしょでは、3代目だいめ、横綱よこづな 若乃花わかのはなが7勝しょう8敗はいと負け越まけこした際さい、横綱よこづな審議しんぎ委員いいん会かいは初はじめて横綱よこづな本人ほんにんを委員いいん会かいに呼よび、「次つぎに出場しゅつじょうする時ときには体からだを万全ばんぜんにして土俵どひょうにあがってほしい」と決議けつぎではなく口頭こうとうで注意ちゅういしたケースがあります。

一方いっぽう、不祥事ふしょうじをめぐっては、平成へいせい22年ねんに横綱よこづな 朝あさ青龍せいりゅうが酒さけに酔よって知人ちじんの男性だんせいに暴行ぼうこうした問題もんだいで、朝あさ青龍せいりゅうがみずから引退いんたいを表明ひょうめいしたあとに、横綱よこづな審議しんぎ委員いいん会かいとして初はじめての「引退いんたい勧告かんこく」を出だしました。

また、平成へいせい29年ねん12月つきには、横綱よこづな 日馬くさま富とみ士しが貴きノ岩いわに対にたいする傷害しょうがい事件じけんの責任せきにんをとって引退いんたいしたあと、「引退いんたい勧告かんこく」に相当そうとうすると決議けつぎしています。

横審よこしんは相撲すもう協会きょうかいの諮問しもん機関きかん

横綱よこづな審議しんぎ委員いいん会かいは、昭和しょうわ25年ねんに設置せっちされた日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいの諮問しもん機関きかんで横綱よこづなの昇進しょうしんをはじめ、横綱よこづなに関にかんするさまざまな案件あんけんについて進言しんげんしたり、協会きょうかいからの諮問しもんに答申とうしんしたりします。

規程きていでは、15人にん以内いないの有識ゆうしき者しゃによって構成こうせいされるとなっていて、現在げんざいの委員いいんは8人にんで、相撲すもう協会きょうかいは「委員いいん会かいの決議けつぎを尊重そんちょうする」と定さだめられています。

また、横綱よこづな審議しんぎ委員いいん会かいは内規ないきで、

▽横綱よこづなの休場きゅうじょうが多おおい場合ばあい、

▽横綱よこづなとしての体面たいめんを汚けがす場合ばあい、

▽横綱よこづなとして非常ひじょうに不成績ふせいせきでありその位くらいに堪こたえないと認みとめた場合ばあいのいずれかに該当がいとうすると判断はんだんした際さいに、

出席しゅっせき委員いいんの3分ぶんの2以上いじょうの決議けつぎにより、横綱よこづなに対にたいして「激励げきれい」「注意ちゅうい」「引退いんたい勧告かんこく」を行おこなうとしています。