トヨタ自動車は、
水素で
発電し
二酸化炭素を
排出しない
新型の
燃料電池車の
販売を
始めました。1
度の
水素の
充てんによる
走行距離が1.3
倍に
伸び、「
脱炭素社会」に
向けてどこまで
普及するかが
焦点です。
燃料電池車は、
車に
充てんした
水素と、
酸素を
反応させて
発生した
電気で
走る車で、
走行中に
二酸化炭素を
排出しません。
トヨタ自動車は、2014年に一般向けの燃料電池車として世界で初めて投入した「MIRAI」をフルモデルチェンジし、9日から販売を始めました。
新型車は、搭載できる水素の量を増やし、1度の充てんで走行できる距離をこれまでの1.3倍のおよそ850キロまで伸ばし、価格はこれまでより30万円安い710万円からとしました。
開発責任者の田中義和さんは「車を通して水素を身近なものにしていくことは大事な役割で、水素社会の拡大につなげていきたい」と話していました。
燃料電池車は、現時点でホンダがリースで販売しているほか、日野自動車もトヨタと共同でトラックを開発し、物流での活用に向けて実証を行うことにしています。
経済産業省は、2030年代半ばに国内の新車からガソリン車をなくし、すべてを電動車にするという目標を設定する方向で調整しています。
国内で実際に利用されている燃料電池車は、まだおよそ4000台にとどまっていて、「脱炭素社会」に向けどこまで普及するかが焦点です。