このなかで、プーチン大統領は「世界を取り巻く状況は簡単ではなく、多くの矛盾がある」と述べた上で、アメリカのトレーシー大使に対して「ロシアとアメリカとの関係は深刻な危機を迎えている。アメリカが2014年にウクライナでクーデターを支援したことが現在のウクライナ危機を招いた」と主張しアメリカを強く批判しました。
ポーランドフェンシング連盟は今月21日から3日間、ポーランド国内で女子フルーレのワールドカップを開催する予定でした。 しかし、ウクライナへの軍事侵攻により国際大会から除外されていたロシアとベラルーシの選手の復帰を国際フェンシング連盟が先月認めたことを受け、ポーランドの連盟は5日、ワールドカップの中止を決定したと発表しました。 国際フェンシング連盟が決めたロシアとベラルーシの選手の復帰に反発する動きはヨーロッパ各地で広がっていて、ドイツやフランスの連盟もすでにワールドカップの中止を決めています。
ポーランドはウクライナに供与したミグ29の数を明らかにしてきませんでしたが、ドゥダ大統領は「ゼレンスキー大統領にさらに6機を引き渡す用意があると伝えた」とも述べ、あわせて14機の供与を目指していることを明らかにしました。 ミグ29をめぐっては、ポーランドとスロバキアがそれぞれ自国が保有する機体を引き渡し、NATO=北大西洋条約機構の加盟国としてウクライナへの初めての戦闘機の供与となっています。
そのうえで「迅速な復興計画を進める上でポーランドのビジネスパートナーには我々とともにあってほしい」と述べ、ロシア軍の攻撃によって被害を受けたインフラなどの復旧に向け、民間分野との連携も含めて一層の支援強化を求めました。 そして会談後、共同会見し、ゼレンスキー大統領はウクライナ東部で一進一退の厳しい戦いが続いているとしたうえで「もっと多くの武器を入手できればわれわれは領土を守れる」と述べ、早ければ今月中にも始めるとされる反転攻勢に向けてポーランドからの一層の軍事支援に期待を示しました。
ポーランドはロシアの軍事侵攻を受けるウクライナへ戦車や戦闘機を供与するなど支援を積極的に進めていて、ゼレンスキー大統領は首都ワルシャワを訪れ、ポーランド側と侵攻への対応などを協議することにしています。
新たな支援には ▼高機動ロケット砲システム=ハイマースに使われる追加の砲弾や ▼地対空ミサイルシステム「パトリオット」用のミサイルなどが含まれています。 アメリカ国防総省の高官は記者団に対し、ウクライナ東部で砲撃による激しい戦闘が続いているもののロシア軍とウクライナ軍の双方とも大きな戦果をあげられていないという認識を示しました。 そのうえで「われわれの焦点はウクライナ側を支援し、戦況を一変させることだ。ウクライナの反転攻勢が予想される中、前進を支援したい」と述べました。
NATO敷地内ではフィンランドの国旗が新たに掲げられ、新規加盟を祝いました。 フィンランドはロシアによるウクライナ侵攻を受けてこれまでの軍事的中立の方針を転換し、NATOの31番目の加盟国になりました。
また、ロシアは同盟関係にある隣国ベラルーシに戦術核兵器を配備すると表明していて、ショイグ国防相は4日、核弾頭が搭載できる短距離弾道ミサイルを扱うベラルーシ軍の部隊に対し、ロシア国内で訓練を行っていると明らかにしました。 プーチン大統領は5日には首都モスクワでベラルーシのルカシェンコ大統領と会談する予定で、戦術核兵器の配備に向けても意見を交わすものとみられ、欧米側へのけん制を一段と強めています。
一方で、同じく加盟を申請したスウェーデンについて「フィンランドの加盟はスウェーデンなしには完了しない。スウェーデンの早期加盟に向けて、今後も粘り強い努力を続ける」と述べスウェーデンの加盟を承認していないトルコとハンガリーに対し働きかけていく考えを示しました。
そのうえで、フィンランドとともにNATOへの加盟を申請しているスウェーデンについても「できるだけ早く加盟国として迎えることを期待している」として、加盟を承認していないトルコとハンガリーに対し速やかに承認手続きを終えるよう促しました。
この中で林大臣は、先月の岸田総理大臣のウクライナ訪問について「ロシアに対する厳しい制裁と強力なウクライナ支援を通じて法の支配に基づく国際秩序を守り抜くというG7の決意を示すことができた」と強調しました。 そのうえで、NATO=北大西洋条約機構の基金を通じた殺傷能力のない装備品の供与など総額76億ドルのウクライナ支援を着実に行っていく考えを伝えました。 これに対しクレバ外相は日本の支援に謝意を示し、両外相は国際社会での協力を強化するため、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。 林大臣は、これに先立ってNATOのストルテンベルグ事務総長とも会談し、同志国が結束してロシアへの制裁とウクライナ支援を継続することが重要だという認識で一致しました。 またストルテンベルグ事務総長は、岸田総理大臣のウクライナ訪問はウクライナだけでなく国際社会に対する力強いメッセージになったと評価しました。
中国外務省によりますと、電話会談で、李首相は「中国とロシアの新時代の包括的な戦略的パートナーシップは高い水準での発展を維持している」と述べました。 そして李首相は、習近平国家主席が3月、モスクワを訪問してプーチン大統領と首脳会談したことについて「両国の協力の新しい方向性を示した」と指摘したうえで「中国はロシアと緊密に協力したいと考えており両国政府は、実務的な協力の新たな発展をたえず推し進めなければならない」と強調しました。 一方、ロシア首相府も声明を発表し、ミシュスチン首相は中国との関係強化をたたえた上で「互いに利益があるすべての分野で中国のパートナーとの協力を拡大する用意があることが確認された」としています。 中ロ両国としては、アメリカなどとの対立が続く中、今回の電話会談で重ねて結束を強調したかたちです。
記者会見を行ったのは、プーチン政権で子どもの権利などを担当するリボワベロワ大統領全権代表です。 この中で、リボワベロワ氏は、ロシアは国際刑事裁判所の管轄権を認めていないと強調したうえで、戦闘地域の子どもたちを保護しているだけで、本人や親の意思に反して違法に連れ去っていることはないと主張しました。 そして「事実を示せば対処する。すべてが茶番にしか見えない。具体性がなく理解不能だ。子どもが親から引き離されているという情報があるなら、最低でもそうした子どものリストが必要だ」と強調し、逮捕状が出されたことを意に介さない姿勢を示しました。 一方、逮捕される可能性のある外国へ渡航することをおそれているかと質問されると「私にはここでやるべき仕事が山ほどある」と述べ、具体的な言及を避けました。
ポーランド フェンシング連盟がW杯中止 ロシア選手などの復帰で
ポーランド大統領 “ウクライナにミグ29を14機供与目指す”
ゼレンスキー大統領 ポーランド大統領と会談 支援強化求める
ゼレンスキー大統領 “ポーランドに入国”
米 26億ドルの追加軍事支援を発表
フィンランド NATO正式加盟 31か国体制に ロシア“対抗措置”
フィンランド ニーニスト大統領「新しい時代が始まる」
バイデン大統領 加盟歓迎の声明
ゼレンスキー大統領「NATOへの加盟を心からお祝い」
林外相「76億ドルの支援 着実に」
中ロ首相が電話会談 結束強調
プーチン政権の高官 ICC側に反発
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる5日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
プーチン大統領 駐ロ大使に演説「米がウクライナ危機招いた」