アメリカの
研究グループは、
北朝鮮の
衛星写真を
分析した
結果、
濃縮ウランの
原料と
なる物質を
製造しているとみられる
施設の
近くで、
廃棄物が
増えていることが
分かったとして「
北朝鮮が
核兵器に
使う高濃縮ウランの
製造計画を
続けている」と
指摘しています。
北朝鮮の
動向を
分析している
アメリカの
研究グループ「38ノース」は、27
日、
濃縮ウランの
原料と
なる物質が
製造されているとされる
北朝鮮の
ファンヘ(
黄海)
北道ピョンサン(
平山)に
ある施設の
衛星写真を
分析した
結果を
発表しました。
それによりますと、この施設では、ウラン鉱石を化学処理して濃縮ウランの原料となる物質を取り出す作業が行われているとみられていますが、ことし3月の衛星写真では、施設の近くにある池が、去年5月に比べて広い範囲で黒く変色していて、研究グループは、投棄された廃棄物の量が増えていると分析しています。
また、同じ3月に施設から出る排水管を撮影した写真では、おととしと比べて周辺の土地が黒くなっていることから、廃棄物が川などに漏れ続けていて、環境被害が出ているおそれもあるとしています。
こうしたことから研究グループは、「北朝鮮が核兵器に使う高濃縮ウランの製造計画を優先的に続けている」と指摘しています。