愛媛県と
三重県で
真珠の
養殖に
使うアコヤガイが
大量に
死んでいた
問題で、
全国一の
真珠の
産地、
愛媛県の
漁協では、
生産への
影響を
抑えるため
養殖業者に
提供する
稚貝(ちがい)を
増産する
異例の
対応をとることになりました。
愛媛県と
三重県によりますとことし
7月、
愛媛県の
宇和島市から
愛南町にかけてと、
三重県志摩市の
英虞湾で、アコヤガイが
大量に
死んでいるのが
見つかりました。
原因はわかっておらず、愛媛県では育てていた稚貝全体のおよそ8割が死んだという養殖業者もいて、県が被害の実態を調べています。
愛媛県は芯になる核を入れて真珠に仕立てるための母貝の生産量が全国の9割近くを占めていて、今後の生産への影響が懸念されています。
このため、養殖業者に稚貝を販売している宇和島市の漁協では、通常、年に一度春先に出荷している稚貝を増産する異例の方針を決めました。
先月市内の施設で人工交配により無事にふ化した稚貝が順調にいけば来月中旬には直径2ミリほどに成長し、業者に提供できるとしています。
宇和島市の下灘漁協真珠貝研究所の松田教義所長は、「稚貝を増やすのが最優先で、今できることをしっかり対応したい」と話していました。