東京・
足立区の
病院に
勤務していた
男性医師が、
手術後の
女性患者にわいせつな
行為をした
罪に
問われている
裁判で、
東京地方裁判所は「
被害者の
体から
採取された
被告の
DNAは、つばが
飛んだ
可能性も
否定できない」と
指摘して、
無罪を
言い渡しました。
無罪判決を
受けたのは、
東京・
足立区の
病院に
非常勤で
勤務していた43
歳の
男性医師です。
医師は3年前、手術が終わったばかりの当時30代の女性患者にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつの罪に問われ、一貫して無罪を主張していました。
20日の判決で、東京地方裁判所の大川隆男裁判長は、「女性の証言の核心部分は具体的で迫真性があるが、手術のための麻酔から覚めるときに意識が薄かったことの影響を受けた可能性があり、証言の信用性には疑問を差し挟むことができる」と指摘しました。
また、被害者の体から採取された医師のDNAについて、「警察のDNA検査の結果の取り扱い方に問題があり、医師のつばが飛んだ可能性も否定できない」と指摘して、無罪を言い渡しました。
医師「判決は納得できる」
無罪判決を受けた男性医師は会見で、「判決は、事件について掘り下げて検討されていて、納得できるものでした。今後は、麻酔の影響を受けている患者を診察する際には、看護師や家族といった複数の人がいる場で行う対応が必要だと思いました」と話していました。