イエメンの
反政府勢力フーシ
派の
報道官は、NHKの
取材に対しアメリカが
紅海などでのフーシ
派による
船舶への
攻撃に
対応するため
有志連合の
創設を
発表したことについて「
地域の
混乱を
招くだけだ」と
非難したうえで、「イスラエルに
向かう船舶などに
攻撃を
続ける」と
主張し、
対抗する
姿勢を
明らかにしました。
イエメン北部を掌握する反政府勢力フーシ派は、イスラム組織ハマスとの連帯を示すとして紅海を航行する船舶への攻撃を繰り返していて、海運大手各社や石油大手が相次いで紅海を経由した輸送を一時停止する事態となっています。
これを受けて、アメリカはイギリスなど少なくとも10か国による有志連合を創設し、安全確保の取り組みを紅海やアデン湾で開始すると発表しています。
これについてフーシ派のアベド・トール報道官は20日、NHKのオンラインインタビューに応じ「有志連合の創設は問題を複雑化し、地域に大きな混乱を招くだけだ」と非難しました。
そのうえで「有志連合がつくられてもイスラエルに向かう船舶などに対する攻撃を続ける」として、イスラエル軍によるガザ地区への攻撃が続くかぎり、同様の攻撃を行うと主張しました。
また「われわれは有志連合からの直接的な攻撃をレッドラインとして認識している」と述べ、攻撃を受けた場合は宣戦布告と捉え、応戦する準備があると強調しました。
フーシ派がアメリカ主導の有志連合に対抗する姿勢を鮮明にしたことで、世界的な海上輸送への影響の長期化が懸念されます。