全米では7日、前日の土曜と比べると規模や数は減ったものの、東部ニューヨーク州や南部ジョージア州アトランタ、それに西部カリフォルニア州ロサンゼルスなど各地でデモが行われました。地元メディアによりますと一時問題となった略奪など大きな混乱は起きていないということです。
このうち、ニューヨーク中心部のタイムズスクエアでは数百人が集まり、「肌の色は罪ではない」などと書いたプラカードを掲げながら人種差別に抗議の声をあげました。
一連の抗議デモでは警察官による過剰ともとれる対応が問題になるケースが相次ぎ、警察の改革や予算の削減を求める声が出ていて、首都ワシントンの道路に100メートル以上にわたって書かれた「黒人の命も大切だ」というスローガンの隣には「警察の予算を打ち切れ」という言葉が書き加えられました。
こうした中、ニューヨークのデブラシオ市長は7日の記者会見で、「改革の1つとして警察予算の一部を青少年や社会奉仕分野に振り向ける方向だ」と述べて、警察予算の削減に言及しました。
アメリカでは現地時間の8日、抗議デモのきっかけとなった事件で、殺人の疑いで訴追されている白人の元警察官がミネアポリスの裁判所に出廷することになっています。