ことし10月、イタリアで開かれたG20サミット=主要20か国の首脳会議や、イギリスで開催された国連の気候変動対策の会議COP26のいずれも、新型コロナの感染対策などを理由に現地入りしなかったのとは対照的で、インド訪問へのなみなみならぬ意欲がうかがえます。
プーチン政権は、この枠組みが中国だけでなく、ロシアも対象にしているのではと疑念を抱いています。 一方、インドはロシアの主要な武器の輸出先で、最新鋭の地対空ミサイルシステムS400も5基購入し、配備に向けた動きが着々と進んでいると伝えられています。 アメリカはS400を強く警戒し、前のトランプ政権は、同盟関係にあるトルコが同じ兵器を購入したことで異例の制裁を科していて、バイデン政権がインドに対して制裁を発動するかどうかに関心が集まっています。 プーチン大統領のインド訪問は、こうした時期に加えて、バイデン政権が今月9日から日本やインドを招いて初めて開く「民主主義サミット」の直前というタイミングで行われ、インドとの関係を強くアピールし、アメリカとインドとの間にくさびを打ち込みたいねらいがあるとみられます。 プーチン大統領は、先月の外交政策演説で、隣国のウクライナなどをめぐってアメリカなどを強くけん制する一方、アジア太平洋地域をより重視する姿勢を打ち出し、このうち中国に次いでインドを挙げて「真に多面的な2国間関係を構築したい」と呼びかけていました。
インドは中国との間で、去年北部ラダック地方の係争地帯で双方の軍が衝突して以降、対立が続いています。 中国は巨大経済圏構想、「一帯一路」のもと、インド太平洋地域でも影響力を強めているとして、インドは、ロシアと関係を強化することで、中国をけん制する思惑もあるとみられます。
最近では、ロシア製の最新鋭の地対空ミサイルシステムS400を購入し、防空能力を高める計画を進めています。 一方で、インドはアメリカとも日本とオーストラリアを含めた4か国の枠組み「クアッド」に参加するなど、このところ連携を強めています。 国益に応じて関係各国と協力する「全方位外交」を展開するインドは、中国を念頭にロシアやアメリカとの関係をさらに強化することでインド太平洋地域での存在感を高めるねらいもあるとみられます。
そのうえで「バイデン政権は、インドに対し、インド太平洋地域の安全保障でより積極的な役割を担ってほしいと考えている。中国に対抗するには、日本やオーストラリアとの同盟だけでは十分ではない」と述べ、中国の影響力の拡大で、インドの重要性は一段と高まっていると指摘しました。 また「アメリカはウクライナ危機をめぐって、ロシアを孤立させようとしており、いまは特に微妙な時期だ」と述べ、ウクライナ情勢をめぐり国際社会の結束を図るバイデン政権の対ロシア政策にも影響を及ぼすおそれがあると分析しました。 一方、インドがロシアから最新鋭の地対空ミサイルシステムS400を購入したことで、アメリカがインドに対し制裁を科すかどうかについて、ゴエル上席研究員は「アメリカは制裁を科さないほどインドとの関係を重視している。もし制裁を科せば、インドはアメリカから離れ、ロシアに接近することになる」と述べ、制裁の発動は見送られる可能性があるという考えを示しました。 ロシア製の兵器の購入をめぐっては、前のトランプ政権が去年12月、ロシアからS400を購入したトルコに対し、トルコ大統領府傘下の国防産業庁のトップなどにアメリカ国内の資産を凍結するなど制裁を科しています。
関係強化 背景には中国の存在
高まるインドの重要性
ロシアのプーチン大統領は、6日、インドを訪問しておよそ2年ぶりに、モディ首相と対面での首脳会談を行うほか、外相や国防相も同行させ、両国で初めてとなる外務・防衛の閣僚協議、いわゆる2プラス2を開催する予定です。
会談で、両首脳は、伝統的に友好関係にある、ロシアとインド両国の経済や安全保障面、エネルギー分野での連携の強化、そして、アメリカ軍撤退後のアフガニスタン情勢など、地域の課題について話し合う見通しです。
ロシアは、アメリカが、日本、オーストラリア、それにインドの4か国でつくる「クアッド」と呼ばれる枠組みでインド太平洋地域での連携強化を図る動きを警戒していて、インドとの関係をアピールし、アメリカなどをけん制する思惑があるものとみられます。
一方、インドとしては、中国との間で、去年、国境地域にある係争地帯で双方の軍が衝突して以降、緊張状態が続くなか、中国を念頭にクアッドの枠組みで協力を深めるアメリカだけでなく、武器の調達などで依存するロシアとの関係もさらに強化したいねらいがあるとみられます。
インドは、ロシアから最新鋭の地対空ミサイルシステムS400も購入し、配備に向けた動きが進められていると見られます。
ロシアとインドが関係を強化する動きに対して、アメリカのバイデン政権は警戒していて、各国の思惑が複雑に交錯しています。
プーチン大統領 コロナ禍の中 公式訪問

ロシアのプーチン大統領は、新たな変異ウイルス、オミクロン株の感染が世界的に広がる中にあっても、インドへの公式訪問は予定どおり行います。
その背景には、アメリカが、4か国の枠組み「クアッド」に、同盟国の日本やオーストラリアだけでなく、米ソ冷戦時代からのロシアの友好国、インドまで引き込み、インド太平洋地域での連携を強化していることへの危機感があります。
インドが伝統的な友好国ロシアとの間で関係を強化する背景には、中国の存在があります。
とりわけ軍事分野でインドはロシアと関係が深く、2010年以降、インドが輸入した武器の6割以上をロシア製が占めているということです。
インドをめぐる各国の動きについて、アメリカのシンクタンク「ニュー・アメリカ」のアニシュ・ゴエル上席研究員は「アメリカはロシアとインドの首脳会談に神経をとがらせている。アメリカとロシアは、インドの注意をひこうと競っている」と述べました。
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タイ・カンボジア 合意 した停戦 が発効 緊張 緩和 が進 むかが焦点
国境地帯で武力衝突を続けてきたタイとカンボジアが28日、マレーシアなどの仲介で無条件の停戦で合意したのを受けて、日本時間の29日午前2時に停戦が発効しました。その後、双方の衝突に関する情報は伝えられておらず、今後、緊張の緩和が進むのかが焦点となります。
N2
Nguồn: NHK
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Jul 29, 2025 05:07
日銀は31日、2日目の金融政策決定会合を開きます。日銀内では、トランプ政権の関税措置をめぐる日米交渉の合意で不確実性は低くなったという受け止めがある一方、企業収益などに与える影響を見極めたいという意見も多く、会合では政策金利を据え置く方向で議論が行われる見通しです。
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Nguồn: NHK
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Jul 31, 2025 06:07
アメリカのFRB=連邦準備制度理事会は金融政策を決める会合を開き、30日、利下げを見送り、政策金利を据え置くことを決定したと発表しました。ただ、2人の理事が利下げを支持して反対する異例の状況にもなっていて、関税措置による影響が広がっているとの懸念も出る中、今後の利下げをめぐる判断が焦点となります。
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Jul 31, 2025 07:07
タイ カンボジア 両 首脳 停戦 に向 け協議 へ 合意 できるかが焦点
国境地帯での武力衝突が続くタイとカンボジアの両首脳は28日、マレーシアを訪問し、停戦に向けた協議を行う見通しです。依然として衝突が続く中、両国が停戦で合意できるかが焦点となります。
N2
Nguồn: NHK
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Jul 28, 2025 04:07
参議院選挙の敗北を受けて自民党は、来週後半にも両院議員総会を開く方向で調整を進めています。総会を通じてみずからへの辞任圧力を強めようとする動きもある中、石破総理大臣としては、丁寧に説明を続け、続投への理解を重ねて求めていく考えです。
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Nguồn: NHK
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Jul 30, 2025 05:07
タイとカンボジア国境 の武力 衝突 国連 安保理 非 公開 の緊急 会合
タイとカンボジアの国境地帯での武力衝突を受けて、国連の安全保障理事会で非公開の緊急会合が開かれ、カンボジアが「無条件での即時停戦」を求めたのに対し、タイも「対話の再開」を求めました。
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Jul 26, 2025 12:07
ふるさと納税 寄付 総額 昨年度 は過去 最高 の1 兆 2700 億 円 余
ふるさと納税で昨年度、全国の自治体に寄付された総額は1兆2700億円余りで、前の年度からおよそ1500億円増え、過去最高を更新しました。また、去年1年間にふるさと納税を利用して今年度の住民税の控除を受ける人はおよそ1080万人で、これまでで最も多くなりました。
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Nguồn: NHK
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Jul 31, 2025 17:07
日銀は31日まで開いた金融政策決定会合で、いまの金融政策を維持することを決めました。アメリカの関税措置をめぐって先週、日米が合意したものの、経済と物価への影響は時間をかけて慎重に確認すべきだと判断したとみられます。
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Jul 31, 2025 12:07
参議院選挙の敗北を受けて、自民党は31日、敗因を分析する「総括委員会」の初会合を開き、選挙で打ち出した公約やSNSの活用を含む広報のあり方などについて検証した上で、8月中に報告書をまとめる方針を確認しました。
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Jul 31, 2025 11:07
8月1日のニューヨーク外国為替市場では、この日に発表されたアメリカの雇用統計の内容から、労働市場が減速しているのではないかという警戒感が広がって、ドル売り円買いの動きが急速に進みました。円相場は一時、1ドル=147円台前半まで値上がりし、統計の発表を受けて3円余り円高ドル安が進みました。
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Aug 2, 2025 06:08