北朝鮮の
国営メディアは、キム・ジョンウン(
金正恩)
朝鮮労働党委員長が
党の
会議に
出席し、
新型コロナウイルスの
流入を
徹底的に
防いでいると
強調したうえで、
感染防止のための
対策をさらに
強化するよう
指示したと
伝えました。
3日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン委員長が出席して、2日、党政治局の拡大会議が開催されたと伝え、写真も掲載しました。キム委員長の動静が写真付きで伝えられたのは、先月8日以来です。
北朝鮮は、新型コロナウイルス対策としておよそ5か月にわたって中国やロシアとを結ぶ航空便や列車を停止しており、これまで感染者は国内で1人も発生していないと主張しています。
これについてキム委員長は「国内への流入を徹底して防ぎ、安定した防疫態勢を維持できている。誇らしい成果だ」と述べ、対応を評価しました。そのうえで、「周辺の国々で再拡大が続いている。拙速な防疫措置の緩和は、取り返しのつかない致命的な危機を招くことになる」と述べ、対策をさらに強化するよう指示しました。
引き続き、周辺国との間で、人の往来や物資の移動を制限するものとみられます。
一方、こうした措置によって、最大の貿易相手国、中国との貿易が激減し、国内経済が打撃を受けているとみられていて、キム委員長は先月、党の会議で、経済の自立や市民生活の向上に取り組むよう指示しています。