山本やまもと寛斎かんさいさん死去しきょ 76歳さい 国際こくさい的てきファッションデザイナー

岐阜ぎふ市し出身しゅっしんの山本やまもと寛斎かんさいさんは、大学だいがく中退ちゅうたい後ご、コシノジュンコさんなど有名ゆうめいデザイナーのもとで働はたらいたあとに独立どくりつし、27歳さいの時ときに日本人にっぽんじんとして初はじめてロンドンでファッションショーを開催かいさいし、斬新ざんしんなデザインと歌舞伎かぶきから影響えいきょうを受うけた大胆だいたんな演出えんしゅつで注目ちゅうもくを集あつめました。

既成きせい概念がいねんにとらわれない前衛ぜんえい的てきなデザインは、若者わかものを中心ちゅうしんに支持しじを集あつめ、パリやニューヨークなどのコレクションに参加さんかするなど国際こくさい的てきに活躍かつやくする一方いっぽう、デヴィッド・ボウイさんやスティーヴィー・ワンダーさんなど世界せかい的てきミュージシャンとも親交しんこうを深ふかめました。

日本にっぽんの神話しんわ「因幡いなばの白兎しろうさぎ」をモチーフにしたデヴィッド・ボウイさんのステージ衣装いしょうは、山本やまもとさんの代表だいひょう作さくの1つとして知しられています。

ファッションデザイナーの枠わくを超こえてライブイベントなどのプロデューサーとしても活躍かつやくし、ロシアやベトナム、インドなど国内こくない外がいで大だい規模きぼなショーを開催かいさいしたほか、京成けいせい電鉄でんてつの特急とっきゅう「スカイライナー」のデザインを手てがけるなど、幅広はばひろい分野ぶんやで活躍かつやくを続つづけました。

山本やまもとさんは70歳さいをすぎても、日本にっぽんの伝統でんとう文化ぶんかや芸術げいじゅつなどを融合ゆうごうさせたショーを開催かいさいするなど精力せいりょく的てきな活動かつどうを続つづけましたが、ことし3月つき、急性きゅうせい骨髄こつづい性せい白血病はっけつびょうで入院にゅういんして治療ちりょう中ちゅうであることを公表こうひょうしていました。

自身じしんのＳＮＳなどでは「新あらたな挑戦ちょうせんと捉とらえ、前向まえむきに治療ちりょうに励はげんでおります。これからも世界中せかいじゅうの人々ひとびとに元気げんきをお届とどけするため、『スーパー元気げんきな山本やまもと寛斎かんさい』になって必かならず戻もどってきます」とメッセージを送おくっていました。

事務所じむしょによりますと、山本やまもとさんは今月こんげつ21日にちに急性きゅうせい骨髄こつづい性せい白血病はっけつびょうのため、入院にゅういん先さきの東京とうきょう都内とないの病院びょういんで76歳さいで亡なくなりました。

葬儀そうぎは、近親きんしん者しゃのみで執り行とりおこなったということです。

山本やまもと未來みきさん「無償むしょうの愛あいを与あたえてくれた存在そんざい」

山本やまもと寛斎かんさいさんが亡なくなったことについて、娘むすめで俳優はいゆうの山本やまもと未來みきさんは、自身じしんのインスタグラムを更新こうしんし、「父ちち、山本やまもと寛斎かんさいは去さる7月つき21日にち、私わたしを含ふくめ家族かぞくが看取みとる中なか、安やすらかに76歳さいにてこの世このよを旅立たびだちました」と報告ほうこくしました。

そして、「私わたしにとって、父ちちはエネルギッシュで明あかるいことはもとより、穏おだやかで、寛大かんだいで、人懐ひとなつっこく、コミュニケーションを大切たいせつにし、無償むしょうの愛あいを与あたえてくれた存在そんざいでした。また人生じんせいを通をとおして『時ときに折おれることがあろうと、常つねに前向まえむきに、果敢かかんに挑戦ちょうせんし続つづけることが明あかるい未来みらいに繋つながる』ということを教おしえてくれました」としのんでいました。

そのうえで、「生前せいぜん中ちゅうの父ちち・山本やまもと寛斎かんさいと関かかわってくださった関係かんけい者しゃの皆みなさま、医療いりょう関係かんけい者しゃの皆みなさま、応援おうえんしてくださった皆みなさまへ心こころより感謝かんしゃを申し上もうしあげます」とつづっています。

コシノジュンコさん「日本にっぽんが暗くらく」

山本やまもと寛斎かんさいさんが師事しじしたデザイナーのコシノジュンコさんは「世の中よのなかが落ち込おちこんでいるこのようなときに、元気印げんきじるしの寛斎かんさいさんがいなくなると日本にっぽんはより暗くらくなります。残念ざんねんです」というコメントを出だしました。

企画きかくイベントは予定よていどおり開催かいさい

山本やまもと寛斎かんさいさんは、ファッションを軸じくに日本にっぽんの伝統でんとう文化ぶんかや芸術げいじゅつなどを融合ゆうごうさせたショー「日本にっぽん元気げんきプロジェクト」を近年きんねん、毎年まいとし開催かいさいしています。

ことしは、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで、初はじめてオンライン配信はいしんに切り替きりかえて今月こんげつ31日にちに開ひらかれる予定よていで、俳優はいゆうの夏木なつきマリさんや、歌舞伎かぶき俳優はいゆうの市川いちかわ右みぎ團だん次じさんなどが出演しゅつえんすることになっています。

事務所じむしょによりますとイベントは予定よていどおり開催かいさいされるということです。

山本やまもとさんは闘病とうびょう中ちゅう、イベントのホームページにコメントを掲載けいさいし、「長年ながねん、皆みなさまに“ファッションを通をとおして元もと氣になろう！”とお伝おつたえしてまいりましたが、闘病とうびょう中ちゅうの今いま、身みをもって、“ファッションには人ひとを元もと氣にするチカラがある！！”ということを実感じっかんしております。私わたしにとって、現在げんざいのワクワク・ドキドキは、一いち日にちでも早はやく退院たいいんし、“晴れ着はれぎ姿すがたのカンサイ”を皆みなさまにご披露ひろうしたいということです。7月つき31日にち、力強ちからづよいスタッフ陣じんと、夢ゆめに向むかって一生いっしょう懸命けんめいな若わかい世代せだいの方々かたがたと共とともに、ファッションを通をとおして、世界中せかいじゅうに元もと氣をお届とどけします！！」と、このイベントへの思おもいをつづっていました。