5
年前、
福岡県田川市で、
当時1
歳の
息子に対しエアガンの
弾を
発射した
ほか、
必要な
治療を
受けさせずに
死亡させたとして、
保護責任者遺棄致死などの
罪に
問われた
父親に対し、
福岡地方裁判所は「
人格や
尊厳を
無視した
極めて残酷な
犯行だ」として、
検察の
求刑どおり
懲役16
年の
判決を
言い渡しました。
田川市の無職、常慶雅則被告(27)は、5年前、自宅で三男の唯雅くん(当時1歳)にエアガンの弾を多数回発射する暴行を加えたほか、衰弱していたことを認識しながら必要な治療を受けさせず死亡させたとして、傷害と保護責任者遺棄致死の罪に問われました。
これまでの裁判で、検察は懲役16年を求刑し、被告側は「被告以外がエアガンを撃った可能性や、保護が必要な状態だったと認識できなかった可能性がある」として無罪を主張していました。
9日の判決で、福岡地方裁判所の冨田敦史裁判長は、被告が至近距離でエアガンを発射させて傷を負わせたことや、治療が必要な状態を認識していたと認定し、無罪主張を退けました。
そのうえで、「わずか1歳のわが子が衰弱していく様子を目の当たりにしながら、長期間にわたって保護しない状態を続けていて、結果も重大だ。被害者の人格や尊厳を無視した極めて残酷な犯行と言うほかない。長期間、罪に向き合う期間を経ながら反省のことばも謝罪もない」などとして、検察の求刑どおり、懲役16年の判決を言い渡しました。
この事件では、27歳の母親も保護責任者遺棄致死の罪に問われ、すでに懲役8年の判決が確定しています。