記録的な物価高騰で、今月だけで5000品目を超える値上げが見込まれています。「物価の優等生」とも言われている卵も値上がり。
「おでんをしようと材料を買いに行ったのだが、卵が高い」 「おでんを仕込みました。卵高いし煮込むガス代も高い。おでんも高い食べ物に…」 物価高騰の影響でおでんにも変化が出始めているようです。 卵の代わりにジャガイモを入れたという家庭も出てきました。 「最近卵は高くて品薄だ」
水産練り製品の製造業者でつくる「日本かまぼこ協会」によりますと、電気代や輸送費の高騰だけでなく、多くを外国から輸入している原料の魚のすり身は原産国の漁獲量の減少や円安を受けて、価格が上がっているということです。 家庭で消費するモノやサービスの値動きをみる「消費者物価指数」で、最新の「魚肉練り製品(去年12月)」の価格は、前の年の同じ月と比べておよそ15%高くなりました。
東京・江東区で半世紀以上営業を続けるおでん店は、工夫を続けながら難局を切り抜けようとしています。
「切り身」は時期によって流通量が大きく変わり仕入れが難しいということで、この店では、ふだんは「すり身」を多く使っています。 ところが、最近は「すり身」が値上がり。今はいくぶん安い「切り身」の分量を増やすなどして対応しているということです。
ふだん使っているものより小さいサイズを検討しましたが、仕入れ値の試算はさほど変わりませんでした。 ことしに入ってからも価格が落ち着かない中、ついに1個10円の値上げをして70円で販売するかどうか、苦渋の決断を迫られています。
「原材料費が高騰し、このまま今の価格を維持するのは(もうけが減って)苦しいです。なかなか踏み切れませんが、そろそろ値上げしないとダメかなと感じています。大変な状況が続いていますが、安い材料を見つけて切り替えるなど工夫していくしかないです」 卵に、さつま揚げ、つみれ、さらに、からしまで…。 寒い冬になると食べたくなるおでんですが、ことしはちょっと値札を見ながら考えなければならなさそうです。 終わりの見えない物価高騰は、生活の至るところに影響を及ぼし始めています。
卵だけではなかった
ダブルパンチにおでん店は
卵だけかと思ったら、ちくわも。そんな声がSNS上で広がっています。
厳しい寒さが続く中、おでんを食べて体を温めたくなる人もいるのではないでしょうか。そんな冬の定番、庶民の味にも物価高騰の影響が出始めているようです。
「物価の優等生」が…