過労死をなくすための
対策を
考えるシンポジウムが
6日に
東京で
開かれ、
遺族たちが
過労死のない
社会を
築いてほしいと
訴えました。シンポジウムは、
厚生労働省が
今月の
過労死防止月間に
合わせて
全国各地で
開いているもので、
東京 千代田区の
会場には
およそ350
人が
集まりました。
この中で、根本厚生労働大臣が「働きすぎから健康を損なうことや命を落とすことはあってはならない。こうした事態をなんとしても防ぐために過労死防止の対策を推進していく」とあいさつしたあと、過労で亡くなった人などの遺族4人が講演しました。
このうち、4年前、24歳の息子が長時間の残業のあとミニバイクを運転していて事故を起こして死亡した渡辺淳子さんは「息子は連続22時間の勤務のあと、帰宅途中に事故死した。明るくまじめだった息子が社会に飛び出したばかりでどうして命を落とさなければいけなかったのか」と述べました。
そのうえで、「私は過労死のある日本社会が恥ずかしい。国民全体で過労死のない社会を築いていただきたい。それを実現することが亡き息子から私たちに託された未来への責任だ」と訴えました。
厚生労働省は、こうしたシンポジウムの開催のほか、今月、長時間労働が行われている事業所に重点的に立ち入り調査を行うなどして過労死防止に努めていきたいとしています。