大阪・中之島で堂島川沿いの桜の下を歩いている女性たちがいました。
2人は看護師。この日は休日でした。
「看護師の仕事はコロナと隣り合わせの状況が続いていますし、“まん防”などが続いていると、仕事が終わってもお店も開いていないし、結構苦しい期間が長かったです。桜を見ながらちょっとでもいろんな人と会えたらなと。桜を見るといやされるし、こういう小さな幸せが身近にあるのはいいなぁ」
大阪・吹田市のふじしろ幼稚園では、入所式が行われていました。園庭には大きな桜の木が2本あります。 男の子 「きれいやと思う。きれい、きれい、きれい。何回言うねん。うれしい」 桜の木の下を子どもたちは、思い切り走り回ります。
「子ども2人が入園を迎えられて、いい節目かなと感じています。去年はこの時期外にもあまり出られなかったので、今はマスクをしながらですけれど、外で気持ちよく太陽を浴びることができて、すごくうれしく思います」 この桜の木は幼稚園ができた57年前に当時の園長が植えたもので、これまで1万人以上の園児たちの成長を見守ってきました。
「一斉に集まって活動することが難しくなっているが、園庭で自由に走り回ることはいつでもできる。桜の花吹雪の中でくるくると花のように舞いながら遊んでいる、きっとそういうことは子どもたちの心にたぶんしっかり残ると思うんですよね」
3年ぶりに通常どおりの入学式が行われました。 保護者の参加はできませんでしたが… ことしの新入生は、高校生活の大半をコロナ禍のなかで過ごしてきました。 その分、オンラインでのつながりを大事にしてきたそうです。 ツイッターで大学名をつけたハッシュタグを通じて仲よくなったという人の姿も。 女子学生 「高校ではオンライン授業が続いて友達と会えなかったりしたので寂しかったですけれど、新しい生活が始まってみんなとはじめから会えるというのはうれしいです。みんなで集まってみんなで一緒に過ごせる幸せを実感できたので、大学でも大切にしたい」 こちらの男子学生は教師志望。この日の桜を特別な思いで見ていました。
「桜も天気もキレイで、入学する身としてはとてもうれしいですね。自分自身が勉強があまり好きじゃなかったので、そういう子どもを減らしたいなと。将来自分が教師になって、入学式の日に桜と一緒に子どもたちを笑顔で迎えられたらいいなと思います」
高校の同級生だった2人。今は別々の大学に通っていて久しぶりの再会です。
「コロナで会えなかったり、勉強で忙しかったりするので久しぶりに会えたのがよかったです。写真をめっちゃ撮って、充電が残り10%になるくらいまで撮っていました。手形を重ね合わせたように、これから社会人になっても友情がずっと続いたらいいなと」
“嵐電”(らんでん)の愛称で親しまれる京福電鉄・北野線では、鳴滝駅と宇多野駅の間のおよそ200メートルにわたって線路の両側に70本ほどのソメイヨシノがあり、“桜のトンネル”として知られています。 桜並木を走り抜ける電車を撮影できるスポットに行ってみると、近所の子どもたちが自分のスマホで、桜と電車を一緒に撮っていました。
「小さい頃にお父さんにだっこされながら嵐電を見に来たことを覚えています。コロナでいろんな学校の活動がなくなって、悲しいことや気持ちが重くなることもあったけれど、桜を見て頑張ろうという気持ちになります」
兵庫県高砂市の大森産婦人科医院の窓からは、大きな桜の木が見えます。
4月3日。 満開の桜の下で初めてわが子と対面した親子の姿がありました。 林紗弥さんは初めての出産。4月生まれなので桜が一番好きだといいます。 この日初めて息子を抱いた夫の拓真さん。画面越しで見るのとはまた違う、わが子の姿に笑顔があふれていました。
「すごくずっと会いたかったので、こうやって会えてすごくうれしいです。大好きな桜を家族3人で見ることができてすごくうれしいです」
生まれた子どもに「桜」の字を名前につけた家族と出会いました。 2人目の女の子を出産した小山汐美さんです。 夫と娘と離れ離れでの入院生活でした。 長女の光葵ちゃんはまだ3歳。 生まれたばかりの妹に会うのをすごく楽しみにしていたといいます。 そして初めての対面。
光葵ちゃんは小さな手で赤ちゃんの顔や手をそっとなでていました。 その後、家族で桜の木の下へ。 「桜ですよー、満開ですよー」 光葵ちゃんは母親の腕の中で寝ている妹に向かって話しかけます。
小山汐美さん 「桜の季節に産むのでどうしても桜は入れたかった。桜には門出というイメージがあるのでいろんなことに挑戦して未来に羽ばたいていってほしいです」
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桜の下を走り回れる喜び
桜と一緒に子どもを迎えたい
桜に手を重ねて…
父と見た桜 スマホで記録
桜とともに新たな命
娘の名前にも「桜」
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